「三月になりました」〜ほんとうの師走

f:id:kite-cafe:20181216085148j:plain

 
 日本では旧暦3月を弥生といいます。語源としては「木草弥や生ひ月(きくさ いやおひ づき)」が詰まって「弥生」となったという説が有力で、他に説明する論はないみたいです。

 新暦の3月1日だと「木草弥や生ひ」というわけにはいきませんが、今年(2018年)で言えば旧暦3月1日に当たるのは4月16日。多くの地方では桜も残っていて、地面から一斉に草花の萌え出ずる季節です。そのころになれば「弥や生ひ」の名に恥じない風景が広がっていることと思います。
 その健康で清々しい印象から、3月生まれの女の子に「弥生」名づける風習は今も残っています。
 旧暦3月(新暦4月中旬)は桜の季節ですから「花月(かげつ)」「花見月(はなみづき)」「桜月(さくらづき)」といった別名もあるみたいです。

 西欧ではローマ神話の軍神マルス(マース《Mars》)の主催する月とされ、そこからMarchと呼ばれるようになったと言います。

 古代ローマ暦では一年の最初の月とされ、ここから数えて7番目の月は9月ですが英語では「7」を表す September、 8番目の月である10月は、オクトパス(8本足のタコ)やオクターブ(1音階=8音)と語源を同じくするOctoberの名で呼ばれています。
 3月が一年の始まりだったのはやはり草花が一斉に芽を出し花開く月だったからでしょう。

 日本では年度終わりの月。卒業式や人事異動が行われ、送別会も集中する別れの季節です。
 学校では先生たちが最後の通知票を書き、「指導要録」という児童生徒一人ひとりの記録を整理し、校務分掌の書類をまとめて引き継ぎの準備をします。
 中にはカリキュラム管理に失敗して、大慌てで積み残しの授業を進めている先生も、この時期はいるかもしれません。

 卒業学年の先生たちは大変です。特に中学校の場合は公立学校の入試が残っていますから、無事入試を受けさせ、合否を確認して事後処理をし、書類を整理して高校に送らなくてはなりません。おまけに自分自身の異動もからむと、引っ越し準備もしながらの校務ということになります。
 師走(しわす)は12月の別名です。しかし実際のところ、3月の方がやはり「師走」の名にふさわしいと言えます。

【3月の年中行事】

3月3日―雛まつり(日本)
3月8日―国際婦人デー
3月13日―東大寺二月堂お水取り
3月14日―ホワイトデー
3月17日―聖パトリックの祝日アイルランドなど)
3月18日―彼岸の入り(春分の3日前)(日本)
3月21日―春分の日(日本)、ノウルーズ(イラン暦の元日)

【3月に行われるスポーツ】

3月4日―びわ湖毎日マラソン滋賀県
3月11日―名古屋ウィメンズマラソン名古屋市
3月11日―大相撲三月場所(大阪府立体育会館
3月19日―世界フィギュアスケート選手権(イタリア・ミラノ)〜3月25日
3月23日―選抜高等学校野球大会阪神甲子園球場)〜4月4日
3月25日―高松宮記念(競馬 中京競馬場
3月30日―プロ野球公式戦開幕(セパ同日開催)

【誕生石その他】

誕生石―アクアマリン、ブラッドストーン、コーラル(珊瑚)
星座―魚座(3月20日まで)――牡羊座(3月21日より)
誕生花―サクラ、スイートピー、チューリップ