何かずいぶん後ろ向きの記事を書いたら、何人かの方から励ましをいただき、少し元気が出ました。
さて、娘のシーナのブログが一日平均900アクセスで、それでもシーナ自身はまったく多いとは思っていないというお話をしました。
「もっとすごい人、いっぱいいるよ」
そう言われて心折れたものの、さて、芸能人でも著名人でもない、一般の人々のブログで「アクセス数が多い」というのはどの程度のことなのか、ふと調べてみる気になりました。単純にあちこちのブログランキングの上位を開いてみたわけです。
そして驚いたのは、ほとんどのブログでアクセス数の表示が行われていないということです。私は毎日けっこうたくさんのブログやサイトに目を通すのですが、そのことに初めて気がつきました。
個人のwebサイトを見てもカウンタはほとんどない。置いているのは概して私のような年寄りのブログか、あるいは古くから続いている個人のwebサイトだけです。アクセスカウンタというのはそれくらい信じられていないのです。
考えてみればそもそも初期値がいじれる。その気になれば毎日毎日、管理画面から自分で数字を書き換えることもできる――“そんなものをサイトやブログのトップに置いておくのは極めて恥ずかしい”ということなのかもしれません。
世の中がそんなふうになっているとは全く気づきませんでした。
しかしアクセスカウンタがないとなると、これでは各ブログがどれほど人を集めているのか分かりません。
そこで「日本ブログ村」「人気ブログランキング」といったランキングサイトそのものを調べるのですが、そこで計られているのはそれぞれのバナーを押した人数だけです。
さらに“それでは”と、今度はそれぞれのブログサービスのランキングを調べに行くのですがそこでも状況は似たようなもので、例えば「Hatenaブログ」の場合は「ブックマーク」というボタンを押した人数で人気を計っています。
つまりどうやっても『一般の人々のブログで「アクセス数が多い」というのはどの程度のことなのか』を知ることはできないのです(シーナは何をもって「もっとすごい人、いっぱいいるよ」と言ったのだろう?)。
しかし類推することはできます。例えば一日平均900アクセスを誇るシーナのブログで、「アクセスランキング」のバナーを押してくれるのはおおよそ一日平均9人です。つまり100人にひとり程度がわざわざランクを押し上げてくれるのです。私のブログの「拍手」も平均すれば100人にひとりですから、そのあたりが妥当な数字なのでしょう。逆にいうと、バナーのカウントが100もあると閲覧者は1万人近くいると類推できるわけで、それはもう「もっとすごい人」の部類に入ることになります。ただし中を見て、記事は面白いかというとそうでもないのでこの世界は胡乱です。
相互クリックみたいな技でもあるのか、リアルな仲間に依頼するのか、はたまたプログラムに直接働きかけるのか、ポイントの伸びが不自然なものも少なくないのです。
もうそうなると何が何だかわかりません。
日本語というのはネット社会で最も多く使われている言語です。実数では英語・中国語・スペイン語・アラビア語・ポルトガル語に続いて第6位ですが、それぞれの言語を使う人々の中でネットを使う人口(日本語を例にすれば《ネットで日本語を使う人口》/《日本語を使う人数》)は90.6%で世界一です(インターネットで使われている言語の普及率をグラフ化してみる(2016年) )。
また、古い数字で申し訳ないのですが(新しいのが見つからなかった)、2008年の段階で「ブログは世界に約7000万あり、使用言語別では日本語が約37%と、2位の英語約36%、3位の中国語約8%を抑えてトップ」(ブログは世界に約7000万あり、使用言語別では日本語が約37%と、トップなのは何故か?)
最近の数字でいうと、昨年(2015年)、ツイッター上で使われた言語を種類別にすると日本語は第2位なのです(2015年 ツイッターの使用言語ランキング 1位英語、2位日本語、3位スペイン語、4位はなんと!)
いかに日本人がネット上で文章を書くことが好きかわかろうというものです。
そんな広大な世界で、あくせくとアクセス数を気にするのは、やはりばかげていると思ってきました。
頑張りましょう。