ということで、やっときました(別にうれしくないけど)。
マイナンバー制度については著しく不勉強でよくわからないのですが、つい最近までマスコミ誌上では誹謗非難のオンパレードで、なにか徴兵令でも施行されるような雰囲気でした。
やれ個人情報を政府に一手に握られ悪用される可能性があるとか、情報漏えいの危険性があるとか、盗まれた情報が悪用される可能性があるとかいった話で、いいところが何もないような話だったと思いまう。そんなにひどいことをなぜ政府はしたがるのか・・・まじめに勉強しないと、そんな雰囲気になってきます。
ただし私などは(よほど権利意識の薄い人間なのか)、納税や保険料の支払いなどがきちんとできて、将来的には図書館の利用者カードや印鑑証明のカードとして使え、自分が受けられる行政サービスが一目で見られたりと、情報が一元化したらとても便利なような気がしているのですが、それはかなり愚かな考えなのでしょうか。
とにかく市県民税の納入書類が郵送されてもすぐになくしてしまい、督促状までどこかに消えてしまう、年末調整の書類はいつまでたってもうまく書けないし、図書館カードや印鑑登録証などは(なくさないまでも)持ち忘れてしまう――そうした人間には、夢のような話だとおもうのですが、いかがか。
情報漏えいについては今でもネットバンキングにつなぐのに契約者番号やら暗証番号(しかもソフトウェアキーボード)、ワンタイムパスワードなどを入れてようやく自分の口座にたどり着き、送金や振り替えはさらに別の暗唱といった具合になっていますから、マイナンバーも銀行並みにやってもらえるはずです。心配したらきりがありません(しかも、そもそも人に知られて困るような個人情報がない)。
逆にマイナンバー制度で気に入っているのは、これまで不正に税金を払わなかった人がすべて補足できる、しかも5年分も遡って請求できるという点です。その点について、私には一片のやましいところもありませんから(サラリーマンですから威張るほどのことはない)大いに摘発してほしいところです。なぜなら脱税分がどんどん出て来ると私たちが助かるからです。
財政は家計と違って、まず支出を考え、それから収入源を探すという方向性があります。「必要な金額が先にあって、さてどこに取りに行く」ということでは一部の盗人と同じです。
そして(泥棒もそうですが)取りやすいところから取るというのが一番の近道です。サラリーマンのような職業はその代表で、そうした場合、取りにくいところからは取っていないわけで、実はその分まで支払わされてきたのです。
払うべき人に払わせて、それでどのくらい税金が安くなるかはわかりませんが、いまよりも素直に払えるようになるのは間違いありません。
「まあお互い、正直にやりましょうや」というところです。
ところでさしあたってマイナンバー通知が届いたところで、今日明日、何をすればよいのかということ、それについては今月号の「文芸春秋」に端的にまとめられていました。
- 通知が届いたら記載内容を確認する。
- 個人カードは身分証明書として使えるので便利だがから作ってもよいが、作らなくてもいい(これまでと同様に運転免許証の提示などをしていればよい)。
- とりあえず今から使うのはサラリーマンの源泉徴収や年末調整のために勤務先に知らせること。それだけ。
- 情報漏えいは100%ないとは言えないが、今、漏えいしても困るような情報がない。
そして私が文芸春秋の記事で一番気に入ったのが次の指摘です。
5.知らない相手が「マイナンバー」と口にしたら、間違いなく詐欺。
そういうことのようです。
ついでに、
以上の話を妻にして、「個人カードなんて作らなくていいね」と言ったら、
「あら、でも書き換えは10年でしょ? だったらひとつでも若いときの写真がいいわね」
実に大切な指摘かと思いました。