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「子ども将来に、親は深く関わってはいけないのか」~大人が決めて責任を取るやり方

 ライフカード・レディスゴルフ・トーナメント、横峯さくらさんは残念ながら最後の最後にパットが決まらず2位でした。東建ホームメイトカップ石川遼くんは4日間連続パープレーで37位とまったく精彩に欠けます。しかしいずれも伸び盛りの人ですから、どうということはないでしょう。

 さて、こうしたプレーヤーを見ていると「子どもの将来を親が決めてはいけない」といった世間の常識は何なのだろうと思ったりします。

 ゴルフ界ばかりでなく野球のイチローも松坂も、みんな小さなころから親が丁寧に仕上げてきた子どもたちです。松坂の大輔という名は、誕生当時人気のあったヤクルトの荒木大輔から取ったといいますから、生まれたときから野球選手にする気持ちがあったのでしょう(ちなみに松坂が出た年の甲子園は「大輔」だらけでした)。さらに政治の世界や経済界も世襲だらけ、歌舞伎や能といった古典芸能の世界では生まれる前から、子どもの運命は方向付けられていて、だからといってその子たちが不幸なわけでもありません。

 私は、親は責任をもって、子どもの「ああなってほしい」「こうなってほしい」という夢をもっていいのだと思います。そして夢を語り続けた結果、その通りになれば親子ともに幸せですし、親の夢を裏切って何かをするとしたら、その子はそれなりに強い生き方をするはずです。

 あなたは自分の好きなように生きていいんだよ。自分の好きなことを見つけ、好きな職業に就きなさい」というのは、一見やさしいようにも見えますが、「だけど選んだ以上、その責任はすべてあなたひとりで背負うんだよ」という意味で残酷です。それに好きなことが見つからない子や、見つかってもそれを職業にできない子は本当にかわいそうなのです。

 それに、夢を持ったり、人生を決めたりしてもそれがその通りにならないことは大勢の親たちが経験してきたことですし、その通りにならないところが、子どもの良いところでもあります。