カイト・カフェ

毎朝、苦みのあるコーヒーを・・・

2018-05-01から1ヶ月間の記事一覧

「大人の責任」〜子どもの意思はどこまで尊重されるべきか2

ハンス・トーマ 「夏」 (1872) 【子どもの意思はどこまで尊重されるべきか】 つい先日、アメリカで赤ん坊のオムツ替えにも本人の意思確認が必要だと言った話が出て、ネット上で話題になりました(「おむつ替え時に赤ちゃんの許可を得るべき」 “専門家”の意…

「子どもの意思」〜子どもの意思はどこまで尊重されるべきか1

ハンス・トーマ 「夏」 (1872) 【子どもの意思はどこまで尊重されるべきか】 つい先日、アメリカで赤ん坊のオムツ替えにも本人の意思確認が必要だと言った話が出て、ネット上で話題になりました。 www.excite.co.jp それでSNSが炎上したという話で、いかに…

「彼に責任がある」〜日大アメフト事件の憂鬱3

(フォトAC) 【「心理的抑圧からのブレークスルー」という呪術】 評論家で武道家の内田樹はそのブログ「内田樹の研究室」の中で次のように語っています。「自分の限界」を設定しているのは本人です。「自分にはこれくらいしかできない。その範囲なら心身を…

「かくて幕は開かれた」〜日大アメフト事件の憂鬱2

(PhotoAC) 【動機が二重にない】 日大アメフト部事件について、加害選手の説明が具体的で理路整然としているのに対し前監督・前コーチの証言内容が支離滅裂なため、メディアなどの扱いはおおむね二人がウソをついている、加害選手は明らかにその指…

「理不尽な世界で理が構成される」〜日大アメフト事件の憂鬱1

(フォトAC)PhotoAC 【無様な反則】 ちょうど半世紀ほど前、私は田舎の中学校の3年生で、バスケットボール部員として市内大会に出ていました。入ったばかりの1年生を除いて25人ほどいるチームの14番目というのが私の実力でした。本来ならユニ…

「人材は目の前にいる」〜家庭問題のコロンブスの卵2

ハンス・アンデルセン・ブレンデキルデ 「田舎道」 (1893) 【年収40万円で生涯を生きる――コロンブスの卵3個目】 十日ほど前のことです。 テレビのニュースを耳で聞きながら片づけ仕事をしていた私は、面白い話が紹介されていることに気づいて慌ててテレ…

「家族のために、母のように」〜家庭問題のコロンブスの卵1

マイルズ・バーケット・フォスター 「ブラックベリーを摘む子供たち」 【家族のために、母のように】 5月21日(月)のNHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」は『家族のために、母のように』というタイトルで料理専門の家政婦・タサン志麻さんが紹介されてい…

「昭和のスターの訃報を聞く」〜表の昭和、裏の昭和

「洋風建築の天井」(photoAC) 【訃報を聞く】 西城英樹、星由里子、朝丘雪路。先週相次いで昭和の大スターの死が公表されました。 この中で直接会ったことのあるのは朝丘雪路さんだけです。 まだ私が大学生だったころ、おそらく日本テレビだと思うのですが…

「土を食べ、泥にまみれ、汗をかき、働く」〜多少の不潔に慣れる教育3

「砂場で遊ぶ小さな子供」(photoAC) かつて勤務した学校で、一年間に三回、三種類のインフルエンザの流行で大変な目にあったことがあります。A型とB型、そして当初は異常に心配された新型インフルエンザです。しかも3回とも同じクラスからスタートしまし…

「きれいは汚い、汚いはきれい」〜多少の不潔に慣れる教育2

「手を洗う子供」(photoAC) 【寄生虫が役に立つ】 人間の体内に寄生虫(ぎょう虫や回虫)の成分を注入してアトピー性皮膚炎などのアレルギーを克服しようという研究が行われています。中国や東南アジアの国々で、寄生虫の罹患率とアレルギーの逆相関が報告…

「この凄すぎる人たち」〜多少の不潔に慣れる教育①

「手洗い」(photoAC) 【この凄すぎる人たち】 今週火曜日(5月15日)の「踊る!さんま御殿」は「神経質v.s ガサツ芸能人SP」というテーマで番組が進みました。私は神経質ではありませんがガサツというほどでもないので、両方から等距離にある、くらいに…

「白い車とサングラスの男はどこへ消えたのか」〜みんなで偽情報に乗る

雨と水たまりの波紋(パブリックドメインQ) 【言っておけばよかった】 新潟の誘拐殺人事件の容疑者が逮捕されました。 こんなことなら前もって言っておけばよかったのですが、十中八九、5月14日の月曜日に逮捕されると思っていました(後出しでこんなこと…

「死ぬまでをどう生きるか」〜60歳を過ぎての人生設計は難しい

ハンス・アンデルセン・ブレンデキルデ 「疲れ果て」(パブリックドメインQ) 【パンツの中の磁石】 間もなく91歳になる母が神経痛らしく、右足の付け根あたりをものすごく痛がります。かかりつけの医者が“念のため”と言った感じでMRIを撮るように勧めてくれ…

「持って生まれてくるもの」〜親の育て方で何とかなるというものではない

ウィリアム・アドルフ・ブグロー 「我が子を見つめる母親」(パブリックドメインQ) 【“良い子”を見せびらかすハーヴ】 娘のシーナが孫のハーヴを連れて里帰りしました。大型連休中は風邪気味で帰ることができなかったからです。 あいにく私の妻が土日と超…

「それよりも大切なこと」〜不審者対応をどう考えるか

ウィリアム・アドルフ・ブグロー「誘惑」(パブリックドメインQ) 新潟県で小学校2年生の女児が行方不明になり、7時間余りのち、絞殺された遺体が線路わきに置かれ、列車にはねられて発見されるという残忍な事件が起きました。おそらく犯人は何の目算もなく…

「左手に載せられると右手に殴られる」〜メディアの二律背反

ピーテル・パウル・ルーベンス 「パリスの審判」(パブリックドメインQ) 【セクハラ・エンターテイメント】 明石家さんまは私とほぼ同年代で、同じ年に結婚し、同じころ最初の子(ともに女の子)が生まれ、離婚は先を越されたということで(私は今もしてい…

「南北和解から、子どもたちは何を学ぶのだろう?」〜連休中に考えたこと③

ピーテル・ブリューゲル(父) 「死の勝利」(パブリックドメインQ) 大型連休中、南北朝鮮の標準時が統一されたり、スウェーデンで開かれている世界卓球選手権で唐突に合同チームがつくられて南北対戦が回避されたり、イギリスのブックメーカーの掛け率で今…

「ココアは死ぬことに決めた」〜連休中に考えたこと2

(ココア、3歳のころ) 【ココア】 大型連休の最終日、我が家で飼っている3羽のウサギのうち、メスの一羽が死にました。 家族は「こっちゃん」と読んでいましたが、一応本名があって「ココア」と言います。このブログでもたびたび、両方の名で紹介してきま…

「伏魔殿に子を送る覚悟」〜連休中に考えたこと①

(カール・ヴィルヘルム・ディーフェンバッハ 「死の島」) 【あれは何だったんだろう】 5月2日のTOKIOの記者会見、あれは何だったろうと、今も首を傾げています。 終わってみれば何も決まっていない、山口の処遇もこれから、TOKIOの今後も「考えていく」。…

「更新しました」〜部活短縮=非現実的なことが守れるはずがない

「キース・アウト」 2018.05.04 <中高の部活動指針>スポーツの現場困惑 私立校「一律には無理」 *スマートフォンではうまくリンク先へ進まない場合があります。 下の方へ記事を探してください。

「お月様の話」〜月はどっちを見ているの?

ジャン=フランソワ・ミレー 「月明かりの羊小屋」(パブリックドメインQ) 【雨月】 昨日、5月に関するウンチクを書き並べようと思って調べているうちに、wikipediaに5月の別名として、ななえづき(稲苗月)、いろいろづき(五色月)、うげつ(雨月)、けん…

「朝の会でいい話をしなさい」〜5月になりました

朝日が射し込む小道(パブリックドメインQ) 【朝の会でいい話をしなさい】 新任で中学校の教員になった時、先輩から教えられた珠玉の言葉――とてもたくさんあるのですが、そのひとつが、「朝の会でいい話をしなさい」です。教えてくれたのは美術の先生でした…