明日10月10日は一年で最初の二けたでぞろ目となる日。
書いた字面や語呂合わせが面白いため、記念日が続出する。
これはなくてもいいのにと思うようなものまで、一挙紹介。
子どもと一緒に楽しもう、
という話。(写真:フォトAC)
【明日は記念日だらけの日】
明日10月10日は二けた最初のぞろ目の日で、音も面白く、数字を並べた形も面白いのでさまざまな記念日になっています。
《まずは形から》
- 「目の愛護デー」。
10月
10日
90度右に倒すと目と眉の形になることから、中央盲人福祉協会が1931(昭和6)年に「視力保存デー」として制定。戦後、厚生省(現在の厚生労働省)が「目の愛護デー」と改称したそうです。1963(昭和38)年のこの日、アイバンクも開設されました。ついでに「耳の日」は3月3日、「鼻の日」は8月7日です(やるとは思った)。 - 同じく10月10日の文字の形から来ているのが「萌(もえ)の日」
十十
日月
↑ これを上下で詰めると「萌」だからだそうですが、いったいどこで使っているのかは分かりません。 - 0をコインに見立て、1をコインの投入口と考えて「貯金箱の日」。玩具メーカー5社による「貯金箱の日」制定委員会が、2008(平成20)年に制定したと言います。
- 「1010」の形が串に刺さった肉団子を連想させること(よく意味が分からない。縦に並べるのか?)と、10月ごろから本格的な鍋の季節となり、肉団子(つくね)の消費が増えることから「肉だんごの日」。日本ピュアフード株式会社が2009年に制定しました。
- 「1010」を「toto」に見立ててサッカーくじの「totoの日」。2001(平成13)年から実施されています。スポーツ振興くじtotoのPRおよび日頃から購入している人への感謝のイベントも行われる。
《続いて音から来る記念日》
- 「十十」を「トト」と読んで幼児語の「魚」。そこから「釣りの日」。全日本つり団体協議会と日本釣振興会が1977(昭和52)年に制定しました。
- 「トー(10)ト(10)」と読んで「トートバッグの日」。何をする日なのだろう?
- 「1れい(0)とう(10)」の組み合わせで「冷凍めんの日」(マジか?)。冷凍めん協議会が2000(平成12)年に制定。
- 「1010=千十=せんとお」で「銭湯の日」(スゴイな)。東京都江東区の公衆浴場商業協同組合が1991(平成3)年に実施し、その後全国に広まった。
- 制定当時「体育の日」であったことと、「ト(10)レーナー」の語呂合せで「トレーナーの日」(ナー〈7〉はどこへ行った?)。愛知のファッションメーカーが制定。スポーツウェアとしてのトレーナーをPRする日。
- 10を「テン」と呼んで1010は「テンとお」=「転倒防止の日」。転倒予防医学研究会が制定。こういう名の医学研究会があること自体が凄いと思うが、「転倒防止の日」をつくりたくてできた医学研究会だとしたらとんでもない本末転倒。
- 同じ「テン」でも「天」の連想から「空を見る日」。長野県の社会文化グループ「信濃にやか」が制定。
- 「ト(10)・マ・ト(10)」で「トマトの日」。全国トマト工業会が制定(マが抜けてるぞ)。
- 「ジュー(10)ジュー(10)」と焼く音で「お好み焼きの日」(ここまでくるともはや「ためにする記念日」)。オタフクソースが制定。
- 「とう(10)」=島を頼りに、「島の日」。1998(平成10)年10月10日午前10時10分、日本の有人の島425島を見直し、光をあてようと「日本の島425プロジェクト」がスタートした(何のことやら)。それとは別の島の日もあって、そちらは 8月1日。
《10月10日に何かがあった記念で》
- 「まぐろの日」。西暦726年10月10日、山部赤人が聖武天皇の御供をして明石地方を旅した際、まぐろ漁で栄えるこの地方を「しび(鮪)釣ると海人船散動き」と歌に詠んだとされているからです(万葉集)。日本鰹鮪漁業協同組合連合会が1986(昭和61)年に制定。「ツナの日」も別にあります。こちらは語呂合わせで毎月27(ツナ)日。
- 「缶詰の日」でもあります。1877(明治10)年のこの日、北海道開拓使が石狩町に鮭の缶詰工場を設置し、日本初の本格的な缶詰製造が始まったため。日本缶詰協会が1987(昭和62)年に制定しました。
《その他の理由。または理由不明》
- 「おもちの日」。全国餅工業協同組合が2010年に制定。この日がかつて「体育の日」であり、餅が特にスポーツ時のエネルギー源・栄養補給源として適していることから(餅でなくてもいいダロ)。
- 「おでんの日」。青森おでん会が制定。 2月22日も「おでんの日」(関係不明)。
- 「世界メンタルヘルス・デー(World Mental Health Day)」。世界精神衛生連盟(WFMH)が1992年に制定。世界保健機構(WHO)が協賛し、国際デーの一つとなっているそうです。
子どもには「目の愛護デー」程度を話しておくか、面白がって全部紹介するかのどちらかでしょうね。
【一日戻って、今日(9日)はマスクの日】
記念日目白押しの明日と違って、今日はふっとおとなしく「共に守るマスクの日」。
「日常生活においてマスクの正しい使い方を意識してもらい、感染症被害の削減につなげるとともに、より快適なマスク生活を支援することを目的とした記念日」
株式会社Histoire(イストワール)が制定したそうです。「共に」の「と=10」で10月、マスクは「耳(3)と耳(3)に掛ける(×)」、つまり3×3で9日。これを合わせて10月9日。なかなか大変でした。覚えなくてもよさそうですね。
さて、誰も知らないこんな記念日をわざわざ取り上げたのは、最近またマスクをつける人が増えて来たように思うからです。あのクソ暑い8月の盛夏であっても、私の住む田舎ではお年寄りも含め、男性のおよそ10人にひとり、女性の5人にひとりくらいはマスクをつけていました。それが秋の気配が漂ってきたここ2週間ほどの間に、男性が2倍、女性も1・5倍くらいに増えた印象があります。
もちろんマイコプラズマ肺炎の大流行という要因もあるのでしょうが、基本的にはウィルス感染から身を守りたい、万一自分が感染しているとしてその場合は他人にうつしたくないという奥ゆかしさがあるのでしょう。
マスクは役に立たないという人がいて、なぜか他人がするのも許さないという感じの人までます。しかし私は首をかしげています。ウィルスは空中を単体でフワフワとさまよっているわけではないのです。唾や水分と結びついて舞っているとしたら、マスクの網目はたくさんの水滴を捉えるはずだと、そんなふうに思っているのです。もちろん自分が感染している場合は外に漏らさず済みます。その点は間違いありません。何が正しいのかはわかりませんが病院の関係者がマスクをしなくなったら、私はマスクに感染予防の効果はないという説に同意しましょう。
その他、もちろん顔を半分隠していることの安心感ということもあるでしょうし「マスク美人」というのもあります。理由は何でもいいのですが、マスクをつける人の多い社会は安心できる社会です。アメリカのように顔を隠している人はたいてい怪しいという国ではないのです。日ごろからマスクをつけている人は風邪を引いてもマスクをしたまま。ウィルスをまき散らさないでくれることは本当にありがたい。
わたしだったら子どもたちに「風邪の季節、少なくとも人ごみに出るときはマスクをしなさい」と指導します。日本人のたしなみです。