カイト・カフェ

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「クソババアには指導はできない」~学校の常識②

 女の先生が児童生徒から「クソババア」と呼ばれたら瞬間的に叱り飛ばさなければなりませんし、実際にそうなります。男の先生が「クソジジイ」と呼ばれたり「このヤロー」と言われたときも同じです。

 これは単に悪態をついたとか言葉が汚いという問題ではありません。それは、例えば普通のサラリーマンが上司に向かって「このヤロー!」と叫ぶとき、何を考えているか想像してみれば分かることです。「このヤロー」と叫ぶ者は、その瞬間、上下の関係を打ち破ろうとし、同時に人生を失うのです。

「クソババア」と呼ばれてそれが常態化すれば、二度と指導はできなくなります。それは親も同じです。クソババアの言うことを真面目に聞くような子はいませんし、クソババアに真摯に学ぼうという子もいません。自分が乗り越えてしまった者、見下している者から指導を受けることなどできないからです。

「大人の言うことを何でもハイハイと聞くような子はロクな者ではない」という言い方もありますが、親も教師も殆どの場合、間違ったことは言いません。「勉強しなさい」「身だしなみをしっかりしなさい」「食事はきちんと取りなさい」に対して、いちいち「ウルセー、クソババア」では、伸びる子も伸びません。少なくともその人から与えられるべき成長の機会は、決定的に失われてしまうのです。
 そうしたことを知っているから私たちは集中豪雨のように怒りますが、世間の常識では「そこまでやることはないだろう」ということになります。

「ウチの子、最近ちっとも言うこと聞かなくて、やっぱり反抗期なのかしら」
などとのん気なことを言っているお母さん、冗談ではありません。小学生の間くらい親の言うことが聞けなければなりませんし、道理の通ったことなら高校生だって言うことを聞かなくてはなりません。

 それが学校の常識です。
 あたりまえでしょ?