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「年賀状にLINE:IDをつけた件、どうなったか」~ちょっと憂鬱な正月に考えたこと④

 年賀状にLINEのQRコードを載せてIDを報せる、
 今年はひとりの利用者もなかった。
 年賀状の程よい距離間からSNSへの移行は敷居が高いらしい。
 怯えることもないが、期待できることでもないと思う、
という話。(写真:フォトAC)

【年末にブログのアクセス数が上がって――】

 日ごろはアクセス数が100~120といった私の弱小ブログ、ところが昨年暮れに突然200~300と跳ね上がりました。世間的にはお笑い種でも、私にしてみると大バズりです。
 何があったのかと思ったらかなりの人が「年賀状にLINE ID」とか「年賀状じまい LINE ID」とかで検索をかけ、一年前の私の記事*1にたどり着いたようなのです。検索ワードから察するに「年賀状をやめにしてLINEに切り替えたいのだがどうだろうか」とか、「年賀状にLINEアカウントのQRコードを載せて大丈夫か」といった問題意識を抱えているみたいです。
 ところが私のブログはいつもの通りの駄文・長文で、真面目に読み進むとどうでもいい話がさんざん続いて、最後にようやく、
「年賀状にLINE:IDのQRコードを載せてみました。4人から反応がありました」
とあるだけ。最後まで読まれた方はさぞかしガッカリしたかと思います。
*1:「不思議な年賀状と、私がLINE:IDをつけて送った結果の話」~年賀状のシーズンが終わる①

【年賀状からSNSへの移行は意外と敷居が高い】

 LINEのQRコードは今年も載せましたが収穫はゼロ。年賀状の送り先が昨年とほぼ同じですから当然予想されたことですが、それとは別に、今年初めて分かったことがあります。それはSNSQRコードを示された方の気持ちです。というのは、LINEではないのですが、ある先輩からいただいたはがきに、「年賀状じまい」のお知らせとともに「今後はFacebookまたはメールのみのおつき合いでお願いします」とあってFacebookQRコードが貼ってあったのです。それで困ってしまいました。そこまでは親しくない、という気持ちです。
 相手はかつての上司で、しかもとても尊敬している方なので気楽に「友だち申請」という訳には行かないのです。さらに「年賀状で一年に一度の御挨拶」というのが程よい畏敬すべき先輩で、Facebook上でいつでも顔を合わせることができるというのは荷が重いのです。それでも関係がなくなるよりはいいと思って、「申請」を押して「キャンセル」を押し直し、また申請をしてキャンセルしてと数回繰り返し、結局キャンセルのまま放置してあります。
 
 そうなのです。年賀状が程よい関係というのがあって、日常的にSNSで繋がっている人に「これからはSNS一本で行こう」と言えば通じる話も、新規だと通らない場合もあるのです。
 LINEはFacebook以上に私的領域に踏み込む(踏み込まれる)感じがあります。昨年、私は年賀状を通して4人のLINE友だちと繋がることができました。たった4人です。もちろんどういう人と年賀状のやり取りをしていたかによりますが、すでに以前から繋がっている人のいることも考えれば120通分の4(約3.3%)は、ほぼ妥当な数字で、おいそれと皆がSNSに乗り換えてくれるとは限らないのです。

【年賀はがきにLINEのQRコードを載せるリスクについて】

 年賀はがきにLINEやFacebookQRコードを載せるリスクについては、よく分からなところです。
 QRコードが流出してさまざまな種類の業者から勧誘のメッセージが入ってくる可能性があるとか、QRコードが解析されて個人情報が抜かれたり、なりすましにあったりといった危険があると、そんな話も聞きますが、そもそも住所氏名、人によっては電話番号も書いて送る年賀状、危険と言えば大昔からずっと危険だったはずです。
 
 悪用する可能性のある人が宛先人物だということなら、そんな人にはQRコードを送らないとか、そもそも交わりを断つべきでしょう。宛先人物がだらしない人で、ごみと一緒にはがきを棄ててしまい、そのゴミ袋から盗まれた年賀状が悪用される、そんな可能性もゼロではないですが限りなく小さい。私など70年も生きて来て犯罪に巻き込まれたのはわずか一回だけで、それもローマで遭ったスリ被害です。
 
 この国では今のところまだ、犯罪に怯えてあれこれ対策を打つ金銭的心理的コストは、犯罪に遭って失う金額より大きいのが普通です。もちろん普通でないほどのお金持ちや、身元がばれると被害の大きい芸能人などは慎重になるべきですが、市井人はもっと自由に考えていいような気がしています。
 もちろんそれは私見であって責任の負えないことですが――。
(この稿、終了)