カイト・カフェ

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「モナ・リザ」~なぜこれがダ・ヴィンチの最高傑作なのだ?

 学校内のたいていのことは説明可能だと思っているのですが、時々どうしても分からないことが出てきます。それはたとえば本校職員室、高井先生の後ろの壁にあるモナ・リザの絵です。伝統ある本校の職員室になぜモナ・リザなのでしょう? どういった教育的配慮があってこの女性像があるのか、私には理解できません。

 理解できないと言えば、そもそもこの絵が名画である理由も分からないのです。なぞの微笑みとかいって確かに微笑んでいるようにも見えますが、大して優しい感じもしません。とにかく眉がありませんので、基本的には怖い顔です。背景もさっぱりいい感じがせず、モデルをはさんで右の背景と左の背景はずれていて合いません。
 モナ・リザのモナは婦人、リザはエリザベッタの愛称なのだそうです。フィレンツェの富豪フランチェスコ・デル・ジョコンドの妻であるという説があります。したがってイタリアやフランスでは「ラ・ジョコンダ(ジョコンド婦人)」と呼ばれるそうですが、金持ちの奥さんにしては服装があまりのも質素です。

 さて、昨年一昨年は「ダビンチ・コード」がベストセラーになり、映画化もされてレオナルド・ダ・ビンチの一大ブームでした。乗せられた私も、関連の本を何冊か読みましたが、その中で分かってきたこともいくつかあります。たとえば「モナ・リザ」がなぜ名画かと言うと、描いた本人が「これが私の最高傑作だ」と言って生涯手放さず、旅先にも持ち歩いたからだという話、これだと納得できます。また背景についてはこの絵を縦に丸め、円筒を作ると背後で絵が重なるというのも面白い話です(だからなんなのだ? という問題は残りますが)。

 それでもなお分からないのは、結局、なぜこの絵が、かくも立派な額に入れられて、本校の職員室にあるのかということです。