カイト・カフェ

毎朝、苦みのあるコーヒーを・・・

「きのう見た夢」~私は心やましいことを抱えているのかもしれない

 昨日の朝、不思議な夢を見て、忘れたくないので声に出して何度も反芻した挙句、妻を起こして聞いてもらい、やっと記憶に保持して文章に写しました。夢の記憶はすぐに消えてしまいますから。
 その夢というのは、

 場所は、私が二番目に赴任した学校。設定は私がその学校を離任して最初の秋、文化祭に招かれて半年ぶりに訪れた、というところです。
 ところが行ってみると生徒たちが何故かよそよそしい。どこに行っても取り付く島のない感じなのです。私は仕方なく、学級長だった小林くんをさりげなく追いかけて恐る恐る「どうした? 何かあった?」と聞いたのです。すると小林君は目をそらしたまま、
「先生がいなくなってからさ、先生の評判最悪で・・・ここのところは少し持ち直したけど」
と言うのです。なんだか最後の部分は気の毒でフォローしたという感じです。そこで、
「あれ? どうして」と聞き直すと、
「要するにちゃらんぽらん。ぼくたちを伸ばしてくれなかった。」
 言外に、私が出たあとでそういうことにみんなが気づき評判になった、といった様子が伺えました。(夢の中で)私は驚いています。というものその学校で、私はけっこう人気があったはずだからです。学校の中でもっとも好かれていたといってもいいくらいです(これも夢の中では)。

 するとそんな私の気持ちを見透かしたように小林君は、
「先生、アリバイ、やばいっしょ?」と言います。
「アリバイ、やばい」――いるべきところにいなかったじゃないか、という意味です。
 確かに、部活の時間に研究室で別の仕事をしていたり、清掃をさぼって別の場所に行っていたりということは再三でした。しかしその時々、生徒のだれ一人それを咎めなかったし、問題にするような子はひとりもいなかったはずです。私だって現場を離れて遊んでいたわけではありません。それをこの子たちは今頃になって、何を考えているのか・・・・・私は釈然としません。
という夢です。

 もうあれから17年にもなるというのに、なぜこんな夢を見たのでしょう。自分の心の中に遣り残しの気持ちでもあるのだろうかと、そんなふうに考え込んだ朝でした。