悪魔の道具を子どもに渡さない

 文科省の通達(平成21年1月31日)と市の指示に従って、本校でも

�@携帯電話の持ち込み禁止、

�Aどうしても必要な場合の申請と学校長の許可、

�B登校時に学校に預け下校時に受け取るというシステムの設置

 を明らかにした通知が出ました。

 殆どの学校が持ち込み禁止をしている状況でこうした通知が出れば、それは当然「持ち込み可能のお知らせ」として受け取られます。案の定、何通かの申請書が出され、「学校が許可してくれるなら」ということで、新たに購入して持たせようという家も出てきました。

 子どもが誘拐されるかもしれないという恐怖感には個人差がありますから、わざわざ申請書まで出してくるお宅の申請書は受理しなければならないでしょう。したがって「距離が長いから」「不審者にあったことがあるから」「親戚の子がつけられたことがあるから」心配です、と申請さえすれば、全員が携帯を学校に持ってこられる時代が来たことになります。この流れは止められません。

 しかし子どもが携帯を持って良いことは、親が便利ということ以外、ほとんど何もないということは、繰り返し訴えられてきたことです。

 もちろん携帯を持っていれば安全などという事はありません。一連の少女誘拐殺人事件の発端となった奈良の事件では、少女はGPS付きの携帯を持っていたのです。にもかかわらず簡単に誘拐され、その携帯で死体となった子どもの写真が撮られ、母親に送りつけられてきました。もし携帯を持っていなければ、母親はもっと慎重に子どもの安全を考えたのかもしれません。しかしGPS付きの携帯を持ていたばかりに、それ以上の安全策は考えなかったのかもしれないのです。

 1台の携帯に平均20人のアドレスが入っているとして、その20人にメールを送りさらにそれぞれ20人へと送り続けるねずみ算を行うと、最初の1回で20人、2回目で400人なります。3回目(8000人)、4回目(16万人)、5回目(320万人)、6回目(6400万人)、7回目(12億8000万人)。全日本人の10倍の人数に達します。

 つまり携帯電話の7人向こうに、ヤクザもいれば詐欺師もいて、手ぐすね引いて餌食を待っているのです。そんな危険なものを子どもに渡してはいけません。小学校で携帯を手にした子どもが中学生になって手放すということは絶対にありませんから、今渡すことは、将来に渡って渡すことと同じです。

 申請書が出されたといった目前の状況では話すことができませんが、携帯の危険性については、繰り返し話していく必要があるでしょう。よろしくお願いします。

*子ども安全がどうしても心配な場合は、携帯電話ではなく、それ専用のGPS発信機を持たせればいいのです。これだと月々900円ほどで済みますし、いざとなれば専門のガードマンが急行してくれます。(例:ココセコム