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「不思議な年賀状と、私がLineIDをつけて送った結果の話」~年賀状のシーズンが終わる①

 年賀状の季節が終わった。
 今年も少しずつ面白いことがあった。
 不思議な年賀状がいくつかとどき、
 私はLineIDを載せたのに反応はイマイチだった――。
という話。(写真:SuperT)

【年賀状のシーズンが終わる】

 昨日お年玉年賀はがきの当選番号も発表され、今年の年賀状シーズンも終わりました。今後、何らかの事情で年賀はがきが使われるかもしれませんが、基本的には、すべてハズレはがきですので期待しませんように。もっともうっかり確認せずに使ってしまう人もいないとは限りませんが。

 定年退職からちょうど10年。もらう年賀状も最盛期と比較すれば、夫婦合わせても三分の一以下の120通余り。しかしそっけないものから妙に凝ったものまで、個性的なはがきが何枚もあります。
 毎年家族の集合写真を送ってくださる元同僚のはがきは、写る人数が30年前から次第に増えて、やがて減って、また増えて来たりします。そのたびに中央に座る人物の髪は白く薄くなり、皺は増えていきます。
 担任するクラスの生徒の集合写真を、必ず送ってくるという教員仲間もいます。学校教育を妻にしたような人ですが、今年は珍しく、年老いた両親との三人の写真も、隅に小さく添えられていました。
 かつての教え子たちから来る年賀状にはたくさんの子どもの姿があります。いまが子育ての真っ最中という人が多いのです。
「ひとの子の 可愛くもなし 年賀状」
 しかし私は可愛いと思いますし、見るのは好きです。

【不思議な年賀状の話】

 毎年同じものに別の添え書きをして2通送ってくださる方がいます。おそらく年賀状作成ソフトの住所録で、私の名前がふたつのグループに二重に登録されているのでしょう。手で添え書きをするときにひとりひとり頭にイメージを浮かべながらやれば(私はそうしています)、「あれ? さっきもこの人の顔を思い浮かべたよな」ということになりそうなものですが、もしかしたら機械的に書いているだけなのかもしれません。それでも送ってくれる気にはなっているわけですし、お年玉年賀はがきの当選確率が2倍になるわけでから、良しとしましょう。

 3年前はこちらか出したのに返事がもらえず、2年前はなぜか喪中はがきが来たのでこちらも出さず、昨年はまたこちらが出したのに返事がない。かつての同僚ですがこちらの方が年長者ですので少し苛立って、今年から出すのをやめようと思って実際に昨年末は出しませんでした。ところが今年は、元気そうな家族の集合写真とそれぞれの動向を記した丁寧な年賀状が、1月1日に来ました。どういう気まぐれか――小手調べという感じで来年はもう一度出してみたいと思います。
 ちなみに、私は今年の1月の早い段階で、来年、年賀状を出す相手を決め、作成ソフトの2025年のところに丸印をつけておきます。そうしておけば年末に迷う必要がありません。ただしそのときになって「なんでこの人が丸なんだ?」と首を傾げることはあります。

 不思議というほどでもありませんが、今年も私の小学校時代の恩師から年賀状の返事という感じで寒中見舞いのはがきをいただきました。すでに80歳半ばになられたとか。書くのも大変なのかもしれません。
 実は一昨年まで10年以上、この先生からはお返事をいただいていなかったのです。もしかしたらもう亡くなっているのかもしれないと思ったり、いや、だったら家族がひとこと知らせてくるだろうと思ったりしながら、恩師ですからこちらから止めるわけにもいかず、ずっと出し続けてきたのです。それが昨年から返事がいただけるようになりました。やはりうれしですね。しかし自分は元気だと、私が知っていただきたくて出している年賀状なので、無理に返事を下さらなくてもいいのです。
 
 そしてもうひとつ。
 亡くなった元同僚の奥様から女性名前の初めての年賀状をいただきました。私より年少の同僚でしたが同じ時期に結婚し、同じように親になっていったので家族としての親近感のあるお宅でした。奥様が関係を引き継いでくれると思ったら、なにか嬉しくなりました。

【送る年賀状に自分のLineIDを載せたら・・・】 

 先ほども言いましたが退職10年ということで、私は今年の年賀状で今までにない工夫をしました。携帯番号とLineIDのQRコードを入れたのです。今や義理だけで年賀状のやり取りをしいている人はほとんどいませんから、その気のある方が直接連絡を取ってくれれば、新しい関係が築けるかもしれない、それもいい、と思ったのです。
 結果的にLINEでつながってくれた人は4人だけでした。QRコードには特に説明をつけませんでしたから、とりあえずカメラで読み取ってみようとするひとも少なかったのかもしれません。もちろんLineと知って「ヤベエ、ヤベエ」とばかりに消した人だっているはずです。

 繋がってくれた4人とは、機会があればこれからも話をして行きたいと思います。とりあえずLine電話がかけられるようになったことが収穫です。
 ただしそのうちのひとりは「今年からデジタル年賀状です!」と言いなが年賀状の画像とともに連絡をしてきました。昔の教え子のひとりです。
 しかし私がQRコードを載せなければ、この子、どうやってそのデジタル年賀状を送ってよこすつもりだったのでしょう。これが一番の不思議でした。

(この稿、続く)