(昨日の続きです)
④日本語として成熟していない言葉は使わない。また外来語についてもよほど日本に定着していない限り避ける。
「目線」「お得感」「ボク的には」「ヤバイ」。「リテラシー」「リーズナブル」「アカンタビリティ」など。もちろん対応する日本語がない場合(コンピュータ、キャットフードなど)はこの限りではありません。
⑤同様に英文の記号(!、?、―、“”)もできるだけ避ける。
しかしこれが難しい。私は思わせぶりな「……」は可能な限り避けるようにしています。しかし「―(ダッシュ)」はなくならない。さらに私個人の癖として、強調したり特異な意味を持たせたい時に使う“”(例えば特別な友だちを“友だち”と括るようなケース)は、むしろ多用しすぎるほどです。「『?(クエスチョンマーク)』を使わず表現できる疑問文」は常に理想ですが、うまく行かないときは「?」を使います。
⑥文末を散らす。
日本語は文末がア段かウ段で終わる場合が多くなりやすい性質があります(〜だ、〜だった、〜であろう、〜です、〜する など)。その性質を効果的に使う人もいますが、普通は平板な感じになるだけです。ですから意識して文末に形容詞や名詞を使い、音を散らせたりします。
⑦読点は音のリズムで打つのが基本ですが、「結局時間がなく」のように漢字が続く場合には見やすくするために「結局、時間がなく」と打つこともあります。
しかし最近は「その他所員に〜」のようなときは読点を打つ代わりに、「そのほか所員に〜」とひらがなで対応することが多くなっています。実際に息継ぎなどしない場合が多いからです。
⑧カッコのうしろの方、“」”または“)”の前に句点があるのは嫌いです。ですから書きません(例えば「彼は教員です」)。
⑨また、⑧の最後の部分ように“( )”つきで説明を加える場合、句点は“)”の後ろにつけます。そうしないと次の文の冒頭に置かれたように見えるからです。
〇コルシカ生まれのナポレオン(1769年〜1821年)。彼は本当にフランスの英雄だったのだろうか。
×コルシカ生まれのナポレオン。(1769年〜1821年)彼は本当にフランスの英雄だったのだろうか。
⑩改行のあと、文頭に“「”が来る場合は“字下げ”をしません。その方が見栄えがいいからです。
⑪推敲は一回のみ。ものすごい速さで行います。目的は文のリズムを整えることだけです。ほんとうはもう一度やって誤字等の最終チェックをすればいいのですが、時間も根気もなくなっていることが多く、ですからしばしば信じられないような誤変換があったりします。
以上、文章を書く上でこういうことが大切、というのではなく、「こういうところに私はこだわって書いている」というお話でした。
よかったら参考にしてください。