カイト・カフェ

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「7年たっても治せない」~精神分析に可能性はあるのか

 また週刊誌ですが、昨日発売の「週刊文春」の中吊り広告にこんな一行がありました。
 雅子さま治療」精神分析学会〈会長〉が猛批判〈7年もかけて治っていない〉
 中身を見ていないので分かりませんが、精神分析学会会長が雅子妃の医師団を批判した、ということでしょうか。そう言いたい気持ちは分かりますが、精神分析学会の会長がいうべき言葉とは思いません。精神分析学はさっぱり問題を解決してくれないからです。
 実際「7年かけて治っていない」と嘆きたくなるような事例は山ほどあります。

 私が最初に不登校の子に会ったのは1978年のことです。以後幾多の不登校児童生徒と出会い、たくさんの人の話を聞きましたが、医者(またはカウンセラー)の治療およびカウンセリングによって、子どもが学校に来るようになったという話はつとに聞きません。
 もちろん心のことですから、問題が解決してもそれが医師のおかげかその他の要因からかというのは分かりにくいに違いありません。しかしそれにしても何千例も重ねれば、そこには必ず不登校の名医とかカリスマ的カウンセラーとかが出てきそうなものです。
 しかしそれが出てこないのは、精神分析不登校に無効だからではないでしょうか。私はずっと首を傾げてきました。

 精神医学を一方的に排除するつもりではありません。しかし不登校や不安障害、適応障害人格障害などは、医者やカウンセラーよりも教師の方がよほどいい仕事をしているような気がします。