カイト・カフェ

毎朝、苦みのあるコーヒーを・・・

「良い話をする」~子どもを育てるために、毎日、良い話をしよう

 初めて担任したクラスが大荒れに荒れて、たくさんの先生方からアドバイスをいただきました。その中で有効だったもののひとつは「朝の会でよい話をしろ」というものです。

 美術の先生でしたが、その人に言わせるとこうなります。
「Tさん(私)なんか週に4時間も授業をやっているからいいけど、俺なんて半分の週2時間、それも2時間続きの1授業だから週に1回しかない。道徳をあわせてもたった2回でクラスを切り盛りしなくちゃならない。
 だから朝の会や給食の時間が、クラスを作る上で絶対に欠かせない時間なんだ。
 帰りの会なんて全然だめ、やつら、部活に行きたくてしょうがないから話なんか聞いていない。朝の新鮮な時間にこそ、3分でいいからいい話してやらなくちゃ」

 それから私は、朝の時間を連絡だけで済まさず、何かひとつはいい話をするよう努力しました。毎朝学校へ行く道は、話題を浮かべながらの通勤路でした。話題が見つからず、いつまでも周囲を見渡して話題探しに焦ったことも少なくありません。

 歳時・記念日、本で読んだこと、テレビで見たこと。生徒のちょっとした良い行い、私自身の昔の話、日ごろ考えていること・・・そしてそうした話題探しの習慣は、20年以上たった今でも続いています。