カイト・カフェ

毎朝、苦みのあるコーヒーを・・・

「学校の常識は世間の非常識」~だからやっておかなくてはならないこともある

 教員は酒気帯び運転をすれば懲戒免職です。退職金を全額失い、二度と教職につくことはできません。

 教員を含めて公務員が児童買春でもすれば、裁判が終わるまでいつまでも新聞記事になります。うっかりすると「◯◯県はいったい何人の破廉恥教員を出すんだ!」と思いがちですが、実は同じ人が繰り返し記事になっているに過ぎません。

 しかし民間では、酒気帯び運転だけで馘首となり、退職金も剥奪されて二度と同じ業界に戻れないということはないでしょう。児童買春にいたっては、記事になるかどうかさえ疑わしい状況です。

 しかしこれは不公平ということではありません。教育に携わる教員には自ずと高い倫理が要求されるのです。これくらいいいだろう、といった世間の常識を、学校に当てはめてはいけないのです。

 同様に、児童・生徒もまた、学校内では世間と異なる高い道徳律を求められます。  家では鼻歌を口ずさみながら勉強してもかまいませんが、学校ではダメです。家の中をガムをかみながら歩いてもかまいませんが、学校では絶対に許されません。なぜなら、学校は学びの場であり、道徳の実習の場だからです。「車がまったく来ない真夜中の歩行者用赤信号は、さりげなく無視していい」といった融通を学ぶことも、学校教育にはまったく不向きです。

 最近、学校の指導に対して、家庭から「何もそこまでやらなくても・・・」といった反応が返されることがあります。そんなときはこんなふうに答えるのがいいのです。
「学校の常識は世間の非常識、世間の常識は学校の非常識なのです。世間で許されるからといって、学校で許されるものではありません!!!」