カイト・カフェ

毎朝、苦みのあるコーヒーを・・・

「中学校は大人になるための学校」~大村はまの言葉より

 義務教育が9年間で、しかも小学校と中学校に分かれていることに疑問を持たない人が多すぎます。中学校がなくて小学校だけで9年間やれば、グランドも体育館も校舎もひとつ、校長も教頭も一人で済みます。校舎施設はもちろん、校長・教頭の給料だけを考えても、小学校と中学校という二種類の学校を持つことのいかに無駄かということは分かろうというものです。
・・・と格好をつけてみましたが、実のところ私も、ある本を読むまでまったく考えてみないことでした。その本とは、大村はまさんの「教えるということ」です。

 その中で、大村先生は次のように言っています。
「入学してきた生徒に、私はまず、こんなことを話します。中学校というところは、これは大人になる学校なのです。小学校は子どもの学校、中学校は、今は子どもですけれど、大人になる学校なのです。何か違いがあるのでなかったら、小学校を卒業して、中学校に入学し直さなくても、小学校に九年間いればよいわけです。中学校は大人になる学校、したがって、大人になっておかしなことは、全部やめてもらうところです。三年間のうちに一人前の大人としておかしくないことを身につけるのです。」(P.122)

 先日、6年生のあるクラスでこの話をしました。
「あんたたちは、あと5ヶ月で『大人になるための学校』の進むんだ。その覚悟があるのか? 子どもっぽいことが許されない学校で、本当にやって行けるんか? 腹ァくくって考えな!」
ということです。