カイト・カフェ

毎朝、苦みのあるコーヒーを・・・

「学校はいいところだ(皆さま、よいお年を)」~悪い方向からしか見てもらえないけど

 まだ暗い朝の町を、もうとっぷり暮れた夕暮れの街を、
 子どもたちは静かの登下校している。
 大変だね。しかし楽しい毎日なら何の苦にもならないよね。
 そう言っていい子どもたちの方が、実は圧倒的に多いのだけどね。
という話。 (写真:フォトAC)

【学校はいいところだ】

 昨日は冬至。一年で一番夜が長く、昼の短い日でした。その短い昼の始まる直前、午前7時前のうす暗い中を、中学生が登校していきます。同じ日の夕方、午後7時近くの暗闇の中を、同じ中学校の生徒が家路をたどっていきます。部活のほとんどない時期だと思うのですが、なぜこんなに早くから遅くまで、子どもたちは学校にいなくてはならないのでしょう?
 かつて自分自身が関係者だった頃にはまったく思わなかったことですが、日本の中学生、なかなか大変なのですね。

 ただしその学校が面白くて、楽しくて、ちっとも嫌じゃない――そういう子がたくさんいることも私は知っています。
 学校には理科室があって技術家庭科室があって音楽室があって体育館があって、いろいろな実験器具や道具や楽器にたくさん触れることができる、そこには聞けば何でも教えてくれる大勢の先生たちがいて、いつも難しいことを分かりやすく説明してくれる、面白い行事や体験が目白押しで、きっと自分を成長させてくれる、そして何より友だちがいる――そう考えるとこんないいところはありません。
 
 しかし外から見る学校はそうではありませんよね。外からと言ってもマスメディアを通してみるということですが、そこは校則をはじめとするさまざまな規制があって、いじめも起こりやすく、宿題や給食など嫌なことばかり強制される場所です。体罰こそ少なくなったものの、教師は言葉の暴力を振るうことは今もやめず、私生活ではしばしばわいせつ行為におよぶ。一人ひとりの個性は大切にされず、いつも良い子ばかりが可愛がられている――まあそんなものでしょう。
 しかし安心してください。学校生活に関するさまざまな調査はどれも、児童生徒の学校に対する満足度が9割以上であることを明らかにしているのです(*)。巷間言われるよりもはるかに高い成績です。どんな授業・どんな学級経営をしても不満に思う子は一定数いるのです。改善するにしても、角を矯めて牛を殺さないように、注意深くありたいものです。
内閣府「第2回青少年の生活と意識に関する基本調査」など

【良いお年を!】

 さて、日本の小中学校のほとんどは今日で授業は終わり、明日から冬休みに入ります。子どもたちも今日は張り切って帰宅することでしょう。クリスマスのイブ・イブですから。あわてんぼうのサンタクロースならもう来ているのかもしれません。
 
 私もしばらくお休みします。来年は連休明けの1月10日から再開したいと思います。
 1年間ありがとうございました。皆さま、よいお年を!