カイト・カフェ

毎朝、苦みのあるコーヒーを・・・

「来週のキミたちを楽しみにしている。トランプがんばれ!」〜9月末の希望と憂鬱

 いよいよ明日で9月の授業日が終わります。ということは4月から数えて6カ月、平成29年度の前半が終わるということです。

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【来週のキミたちを楽しみにしている】

 土日休業を挟んで来週の月曜日、元気良く登校してくるはずの児童生徒は、今日明日のこの子たちと同じではありません。同じであってはいけません。
 学年後半の、やがて新学年・新しい学校・新しい世界へ進む、その出発準備を始めようとする子どもたちなのです。そうでなくてはなりません。

横綱横綱になってはじめて横綱らしくなる」と言われるように「地位が人をつくる」「役が人をつくる」ということがあります。有名な「ピグマリオン効果」もある。親や教師が子どもを定義づけ、そうなるよう期待することで、子どもはそうなる――そうした面があります。

「衣替えで夏服を整理して、来週、新しい服装で登校してくるキミたちは、今日のキミたちと同じじゃない。もう今年度を折り返してしまった、立派なこの学年の児童(生徒)なのだ。引き返すことはできない。
 もしも今、まだまだ自分はこの学年にふさわしくないなと感じているなら、たった2〜3日しか残っていないけど、その間に一気に成長してもらわないと困る。
 しかし大丈夫。
 “火事場の馬鹿力”といっていざというときは普通にはない力が出るものだ。それにそれでも無理っぽかったら、せめて“そういうフリ”ができるようにしておこう。“フリ”をずっと続けていくと、案外早く身につくものだからね。

 私も来週は“年度後半の先生”に生まれ変わってくる。そしてキミたちをちょっと大人扱いすることにしよう。だけどもちろん、それはキミたちに幼い行動があったら叱るってことなんだけどね。
 キミたちはまだ子どもで、すごく大切なことでもすぐに忘れてまったり頑張り切れなかったいするときがある、そんなとき、その大切なことを思い出させ、後ろから“うんこらしょ!”って押し上げるのが私たちの仕事だからだ。

 頑張ろう、来週のキミたちに期待している、来週の週明けをこころから楽しみにしている――」

【気持ちが重い】

 さて、今日は昨日の続きでgooランキングの「今では信じられない!昭和の常識ランキング」について、特に学校内の常識、例えば「真冬に小学生が男女問わず上半身裸で乾布摩擦」(22位、59票)といったことについて書こうと思っていたのですが、事情があってなんとも気持ちが重く、軽く楽しい文章を書ける気がしなくなって内容を保留することにしました。

 どのくらい気が重いかというと昨年11月9日、アメリカ大統領選挙の開票が始まる直前(「アメリカ大統領選挙の憂鬱」2〜子どもに説明できない - カイト・カフェ)と同じくらい気が重いのです。

 それは昨日、民進党希望の党が事実上の合流に向けて最終調整に入った」というニュースが流れたからです。マスコミ各誌各局によって様相がだいぶ違うのですが、小池百合子代表が大連合のトップとなり、その場合は東京都知事を辞し、自ら衆議院選に立候補するといいます。
 そうなると政権交代もありうる強烈な布陣です。しかし今の政権交代は困る。

【日本の不幸】

 思い返せば「阪神淡路大震災」の際の首相は村山富市社会党委員長、「東日本大震災」のときは菅直人民主党代表でした。何も政権は常に自民党になければならないというわけではありませんが、危機の時だけは別、官僚を使いこなす経験の乏しい人たちに内閣は任せられないという思いがあります。その意味で二つの震災が、政権担当者としては素人に近い人たちの元で起こったということは、日本にとって二重の不幸だったと思うのです。

 そして今、二つの震災に匹敵するような大きな危機が日本に迫っています。
 北朝鮮問題はおそらく一年以内に一応の解決をみます。戦争か内部崩壊かそれともコントロールの利かない核ミサイル大国の誕生か、いずれに帰趨するか分かりませんが、今のままで済むはずはありません。その危急存亡の秋、「トランプさんはじめまして」「プーチンさんはじめまして」では話にならないと思うのです。

【トランプにも頑張ってもらわなくちゃ】

 一方合衆国では、ここ一週間ほどのトップニュースは「トランプ v.s. NFL」問題で、北朝鮮は2番手以下に押しやられているそうです。トランプについてはここにきて、さらに「ロシア・ゲート捜査の進展」「側近の私用メール問題」など足をすくわれそうなニュースが次々と出てきています。

 私は一貫してドナルド・トランプが大嫌いですが、ふたつだけいいことがありました。
 ひとつはトランプ当選のおかげで誰も「トランプが大統領だったらこの問題も簡単に解決してくれたに違いない」という幻想を持たずに済むことです。
 もうひとつは、彼が日本の首相の言うことをよくきく点です。おそらく各国元首の中で現在のアメリカ大統領にこれほどの影響力を持っているのは安倍首相だけでしょう。歴史的に見ても、アメリカ大統領が日本の首相にすり寄ってくるなどということは例がなかったと思います。

 安倍首相は口を開けば「戦争は絶対に避けなければならない」と言っていますが、さらに避けたい別のことも考えているのは明らかです。それは、
北朝鮮が望むように核保有国として米・英・仏・ロ・中と同じ地位を保証され、数年間戦力を拡充をしたあげく、ロシアがクリミアを併合したように韓国を併合すること」
 北朝鮮を追い詰めるために影でトランプを操っているのも、安倍首相かもしれません。

 せめてあと一年、日本の総理が安倍晋三で、米大統領が日本の言うことをよくきくトランプであることが日本の外交にとってとても大切なことだと思うのです。

【ついでですが】

 ついでですがそれとは別に、私は小池百合子という人を信用できない人だと思っています。
 それは例えば今回、

「これまで若狭さん、細野さんはじめとする方々が議論してこられましたけれども、リセットいたしまして」
と簡単に仲間の努力を切る怜悧さ――かつて自由党小沢一郎党首を軽く切り捨てたり、オリンピックのボート競技会場問題では宮城県の村井知事をさんざん踊らせてから紙くずのように放り出したりと、昔からのやり方です。
 あるいは一度決まったことも根本に戻ってひっくり返す政治手法――オリンピックの競技会場問題、築地問題等々。しかし結局はほとんど元の状態に戻って来る。

 そして英語を多用して普通のコミュニケーションを回避するやり方な――そういう人、多くはありませんが私の周辺にもいます。

 どれをとっても冷淡で面倒くさい人です。
 しかしそれを言い出すときりがありませんから、今日のところはやめておきます。

 いずれにしろ希望の党民進党の合流が単なる統一名簿の作成にとどまるのか、はたまた野党の大連合となってその上に小池さんが乗るのか、知事を辞任して総選挙に出るのか、早ければ今日じゅう、遅くとも一両日にははっきりすることです。
 気を取り直し、落ち着いて見て行きたいと思います。