カイト・カフェ

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「あちらもこちらも墓を守る人がいない現実」~墓と仏壇と家②

 先週の金曜日に仏壇と位牌と墓の引継ぎの話を書いたら、翌日の朝刊に「政府『女性宮家』の検討表明」などという記事が出ました。

「現在の皇室典範では、女性皇族は天皇、皇族以外と結婚すると皇籍を離れる。現在、三十歳未満の皇族九人のうち、男性は皇位継承資格者である秋篠宮さまの長男悠仁さまのみ。女性宮家の創設など女性皇族が皇籍にとどまる方策を考えなければ皇族の数は減り、将来の皇位継承にも支障を来すというのが宮内庁の問題提起だ」東京新聞
ということです。

 で、(畏れ多いことですが)ふと思ったら私の家もほぼ同じで、現在30歳未満の一族3人(こちらの方が寂しいな)のうち、男性はウチの息子ひとりなのです。息子が仏壇を引き継ぐころ、その中には私の祖父母と両親、伯父夫婦と私の弟夫婦、それから(よく分からないのですが)祖父母の上の人が2〜3人、合わせてざっと10人くらいの位牌が入っていることになります(つい最近まで仏壇そのものがなかった家なのに)。

 で、息子が独身のまま終わるとか、名を継ぐ子どもが生まれなかったりするとその位牌と墓が全部宙に浮いてしまうわけです。私や妻の分はともかく、両親や祖父母の分まで捨てられるとなるとこれは申し訳ない。

 若い頃は・・・どころか先週までまったく考えていなかった(正確に言えば考えないようにしていた)ことが、やや重くのしかかっています。そんなことまで考えて結婚したり家族計画を立てたりする人はそうはいないでしょ。しかしこの年になると、たしかに困る。特に信心深いわけではないが、あまり背徳的なことはしたくない、そうは思います。

 その話を母にしたら、「あらそう言えば」といった調子で、「私の父や母の位牌はどうなるのかしら・・・」
 そこで指を折って数えてみると、「30歳未満の一族」はたった2人。ともに男性なのでよいのですが、位牌は6つくらい、全部背負ってもらうことになります。母のすぐ上の姉のところの位牌は、引き継ぐ人がいません。弟の配偶者の実家の位牌も引き継ぐ人がいない。

 こうなるともうあっちもこっちも先細りで、そもそも墓を引き継ぐ位牌を引き継ぐという概念自体を変えなくては無理です。それが結論でした。

 しかしここのところ、諸外国ではどうなっているのでしょう?