カイト・カフェ

毎朝、苦みのあるコーヒーを・・・

「口に出して好きだと言おう」~子どもと自分を高める言葉

 何やかや言っても、結局、子どもや教えることが好きでこの仕事に就いたのだから、子どもが大事だと思い定めるしかありません。日々一緒に過ごしていれば、現実の子どもは可愛くなかったり小憎らしい時だってありますが、やはり相手は子どもなのです。  

 かつて、初任の学校でクラスが荒れまくったとき、先輩が教えてくれたことのひとつは「一番困っている子の机を磨け」というものでした。
「お前が大事、お前が好き、お前のおかげで仕事ができる」
 そう唱えながら一生懸命磨けというのです。私はほんとうに困っていましたから、毎日そのようにしました。それでその子が好きになったわけでもありませんが、憎まずに済むには効果があったようです。

 また別の先輩は、「生徒から、『お前なんか大嫌いだ』といわれたらどう答える?」と謎をかけられたことがあります。その人の言うには、
「『俺だってお前なんか嫌いだ』では話にならんだろ。そんなときは『そっかァ? 俺はお前のこと、好きなんだけどなァ』と答えておけば、後で利いてくる」 とのことでした。

 嘘だって百遍唱えれば本当になるといいます。「子どもが好き」というのは本当の気持ちですから、やはり声に出して言うべきでしょう。
「お前が大事、お前が大好き、お前たちのおかげで生きていける」
というわけです。