「第二回米朝首脳会談への不安と苛立ち」~ハノイの金正恩を、子どもにどう説明したらいいのか1

 米朝首脳会談2日目

 私たちが曲がりなりにも受け入れられるような合意はできるのでしょうか

 共同声明は発表できるのか

 

 なにか背筋の寒い思いでそれを待っているのですが

 その緊張感とイライラに耐えきれないので 

 少しスカしておく

 

そういう話。

 

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【私は不条理に耐えられない】

 一昨日、ベトナムのドンダン駅に降り立った金正恩委員長が市民の歓声の中、専用車の窓を開けてにこやかに手を振るニュース映像を見ながら、私は何とも言えないやるせなさと苛立ちに襲われました。

 

 この男は英雄でもアイドルでもなく、北朝鮮2400万の国民を飢えさえ、苦しめ、死なせ、富を吸い上げ、時には投獄し、処刑した張本人なのです。叔父や義兄を無慈悲に殺したばかりでなく、部下たちも次々と粛清してわが身ひとつを守ってきた。

 国際的には日韓を中心とする世界各国から無辜の市民を拉致し、民間機に爆弾を仕掛けて落しあるいは外国の霊廟に仕掛けて爆破し、国家ぐるみで違法薬物を生産して世界中に流通させ、ニセドル札を印刷し仮想通貨を盗む、そんな国の国家元首

 世界第三位の毒ガス・生物兵器保有国、そして今や世界で8番目の核保有国となった、その国の独裁者なのです。

 それがこんなふうに熱烈歓迎を受けていいものでしょうか? 私たちは子どもに、なんといって説明したらいいのでしょう?

 

 

【子どもたちに間違ったメッセージを与えないか】

 この風景は子どもたちに間違ったメッセージを与えるかもしれません。

「やっぱり核を持つ国はつえーや!」

「国際社会はやったもの勝ちだな」

「たった一人でアメリカ大統領の鼻面を引き回し“恋に落ちた”と言わしめた、金正恩は偉大な政治家」

「韓国国民から、朝鮮戦争天安沈没事件延坪島砲撃事件も忘れさせた、とんでもないカリスマ」

 

 そんな評価が許されていいはずはありません。

 アニメの影響をモロに受けたような言い方ですが、

「悪は必ず滅びる!!」

 そうでないといけないと思うのです。

 

 もちろん政治はリアリズムの世界で、「独裁者を許してもいいのか」「まず国内の人権問題を解決してから出てこい」とか言っても何も起こらず、多少の不満は残してもひとつひとつ時間をかけて解決していくしかない、ということはよく分かっているのです。しかしその「時間をかけて」が50年、100年だとしたら私の許容範囲を越えます。

 子や孫や私の教え子たちの生きる世界が、悪にまみれていてはいけないのです。

 

 遅くとも数年の間に「悪の帝国」は滅びなくてはなりません。少なくとも私の目の黒いうちにはここまで酷い悪は消えて亡くならなければならないと思うのです。

 

 もう一度いいます。この事態を子どもたちに、どうせ説明したらよいのでしょう。

 

 

 

 以下、腹立ちまぎれの駄文ですので、読まなくてもけっこうです。

 

【もっとも主人公たちの顔は面白い】

 不思議なことに、歴史上の独裁者の中には、面白い顔をした男、変なヤツがけっこういます。

 

 例えば演説するムッソリーニはほとんど顔芸をやっているとしか思えませんし、チャップリンが映画「独裁者」で真似たヒトラーのパフォーマンスは、1930年代にあってもおかしなものだったようです。実際にナチスが権力を握るまで、ヒトラーはドイツの有名な「変なおじさん」扱いだったのです。

 その点で大統領選に勝つまでのドナルド・トランプ氏と似ています。

 

 映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の悪役ビフのモデルだといいますから、映画のつくられた1980年代後半におけるトランプ氏の、合衆国での扱われ方がどうだったかはおおよそ分かります。誰もが知る有名な「変なおじさん」なのです。

 

 しかし正直言って、私はトランプ大統領が唇を結んでニッと口角を上げ、得意そうに笑う顔が好きです。どうしても思い出せないのですが、水島新司か誰かのマンガにそっくりなキャラクターがいたように思います。

 

 中国の習近平主席がディズニーの「プーさん」とあだ名され、ために中国のネットでは「プーさん」が検索できないそうです。

習主席がプーさんなら、ベトナムのドンダン駅で列車から降りてきた金正恩委員長は「悪いドラえもん」でした。少なくとも体形はそうです。ニコニコ笑いながら歩く姿は、無邪気としか言いようがありません。

 

 また、無邪気と言えば金委員長が降りる前に一足先に外に出て、そんな必要は絶対にないと思うのですが、あたりの安全を確認した妹の金与正女史。この人ののっぺりとした顔も悪くないのですが、それよりも気に入っているのは無邪気な目立ちたがりと落ち着きのなさです。

 

 これまでもさまざまな場面で、委員長の周りで全員が緊張している中を、いつも一人だけチョウのようにヒラヒラと飛び回って目立とうとしている――その姿はとてもではありませんが30歳過ぎの子持ちとは思えません。

 

 首か肩に問題を抱えているのか、普通の人より1~2㎝アゴの上がる癖があるみたいで、その小生意気な感じがなんとも言えない。

 逆の三白眼で見下ろす感じになる目つきから、「睥睨(へいげい:にらみつけて勢いを示すこと)」という、普段はめったに使わない言葉を思い出しました。

 

 さあ、今夜は指導者たちの変顔を思い浮かべながら眠ることにしましょう。そうでないととてもではありませんがやっていけない感じです。

 

(参考)

kite-cafe.hatenablog.com

                            (この稿、続く)

 

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