カイト・カフェ

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「心理学を信じない」~不登校ひとつ治せないじゃないかという観点

 私は心理学を信じません。信じるとしたら、世の中の心理学者、カウンセラーが不登校や引きこもりの子の80%以上を、一ヶ月以内に直せるようになったときです。

 不登校が治るというのはとても簡単な概念です。それは
不登校の子が、生き生きと学校に通うようになる」ということ。それが完治です。
 しかし何歩か譲って
「嫌なときも苦しいときもあるだろうが、不登校の子が、まがりなりにも学校に通い、何とかここでやっていこうと前向きな気持ちになって揺らがなくなる状態」
 でも結構です。

 ところで、
私はある種の霊能力者で、手をかざしただけで世の中の病気の80%を2週間以内に治すことができます。

 
信じますか?
「霊能力者」以外の部分は、ウソではありません。事実です。

 なぜなら世の中の病気の80%くらいは、何もしなくても2週間以内に治ってしまう風邪だの頭痛だの下痢だの、打身や捻挫だのだからです。
 手をかざさなくったって治ります。
 癌や慢性の胃炎は「治らない20%」の中に入れておきましょう。

 何故こんなことを言うかというと、不登校の指導について、心理の専門家が「エネルギーの溜まるまでゆっくり待ちましょう」といった指導をしたことに、私は激しい敵愾心を持っているからです。
 たしかにそれでうまく行った例もありますが、3年も5年も待てば本人の成長もあれば環境の変化だってあります。果たして「待ったこと」に治療効果があったのでしょうか?

 これが体の病気だったら、1ヶ月待っても治療効果が出なければ治療方針か医者を変えます。

 学校というところは1ヶ月も行かないと勉強もどんどん進み、人間関係もガンガン変わってしまうところです。戻すなら一刻も早く戻してもらわなければなりません。「卑しくも専門家がベストの治療法というなら一ヶ月以内に戻せ!」と言えば半分ケンカを売ってるような言い方ですので、1ヶ月が3ヶ月に延びたってかまいません。とにかく生き生きと学校に来れるような子に戻してくれたらそれでいいのです。

「世の中の心理学者、カウンセラーが不登校や引きこもりの子の80%以上を、一ヶ月以内に直せるようになったら、私は心理学を信じる」
 というのは敵に塩を送るくらい甘い基準で、卑しくも心理の専門家を名乗る以上はそのくらいはできるだろう、できなくては困る、という挑戦的な気持ちも含んだ「1ヶ月」です。