古代インドの神話で代表的な音楽の神さまは、弁才天です。美と智恵と音楽の神として知られています。そしてまた、鎌倉の銭洗い弁天のように、お金を増やしてくれる神でもあります。
弁才天は、インド神話において「サラスヴァティー」と呼ばれ、もとは同名の河を神格化したものでした。穀物を豊かに実らせる河の神様だったのです。本来、弁才という意味ではなかったのですが、弁舌の神「ヴァーチ」と同一視され、弁舌、学問、音楽の神となったとも言われています。川の流れのすずやかで美麗な音から美音天、弁才天と訳したとも言われているようです。
ギリシャ神話で音楽の神様と言えばミューズですが、これは主神ゼウスは女神ムネモシュネーとの間に生まれた7人の娘の総称で、そのうちのひとりは太陽神(そして音楽の神)アポロンと結婚し、有名なオルフェウスを生みます。ミューズはその後、ミュージックの語源になりました。
音楽はすべての民族とともにありましたから、すべての
民族に音楽の神様がいるようです。
さて、今日は音楽会。
皆さんの音楽に神様が宿りますよう、
ミューズとともにあれ
(May the Muse be with you.)。