カイト・カフェ

毎朝、苦みのあるコーヒーを・・・

「自らに課すること」~お別れに際して

 長い間ありがとうございました。
 私は、人はなにごとかを自らに課していないとダメになると思い込んでいます。
 あの孔子だって、自分の欲するままに活動して矩(のり)を越えないようになるまでに、70年もかかったと言うのですから、凡人である私などは永遠に到達できないでしょう。欲望に何らかのタガをかけていないと野放図にどこかへ行ってしまいます。

 この学校に来た当初、私が自らに課したのは、誰よりも早く学校に来る、というものでした。これは2年半行い、事情があって最後の半年はできなくなりました。

 二番目は、自分の仕事をひとに回さない、自分でできる仕事は自分で行う、というものです。努力はしましたが十分にはできませんでした。

 三番目は、2年目から始めたこの文章です。
 毎日話題を探すのは少し大変でしたが、考えてみれば教員になった最初の年に「とにかく朝の会に話すことに、全力を傾けなさい」と教えられ、毎日の話題探しはそれ以来ずっと続けてきたことですから、ある意味、習慣づいていたともいえます。
(中学校の教員は小学校と違い、うっかりすると一日に一回も自分のクラスでの授業がなく、学級担任としてクラスに語りかけるのは朝と帰りの会だけになってしまうことがあるのです。そこにしか学級経営のチャンスがないのです。)

 2年間、毎日、一緒に怒ったり笑ったりしてくださった先生方、ありがとうございました。私の文章はあちこちから借り集めたパッチワークのようなものです。先生方もどこかで、機会があったら引用してみてください。
 どうも長い間ありがとうございました。