カイト・カフェ

毎朝、苦みのあるコーヒーを・・・

「学校コロナはこれからがたいへん(かも)」~学校の感染状況と対応は世間とまったく違う。

 息子のアキュラ、新型コロナ感染を避けて結婚式を挙げたのに欠席者が続出。
 そこで調べると、何やら不穏な雰囲気が・・・。
 高齢者の感染はすでに8波を越えた。
 そしてさまざまなウイルスを持った子たちが、学校に戻って来た。
 という話。(写真:フォトAC)

【アキュラ結婚式を挙げるも、第二の母の家族が来ない】

 息子のアキュラが結婚式を挙げました。
 籍は1年も前に入れてあったのですが、コロナその他の事情で1年先延ばしにしてあったのです。幸い新型コロナ感染症も5月8日に5類に移行し、猛暑を通り越してマスクをつける人の割合も減り、コロナ前と同じ雰囲気の結婚式が挙げられるようになった、一年延ばしてよかった、メデタシ、メデタシと思っていたら、なんと妻の亡くなった次姉の配偶者家族三名が次々とコロナに罹り、一気に三人がドタキャン状態になってしまったのです。
 
 亡くなった義姉は三年間も私たちといっしょに暮した仲であり、幼稚園の卒園式には日が重なって出られない私たち夫婦に代わって出席してくれた、第二の母みたいな人です。それだけにせめて残された家族だけでも出席してもらいたかったのに、ほんとうに残念なことでした。

【よく分からないけど第9波?】

 コロナはいったいどうなっているのか――。そこで調べてみると、NHKのサイトに、こんなグラフがありました。 
 現在の患者数は爆発的な感染だった第8波のピークの三分の二ほど、しかし上昇傾向にあってまだ天井が見える気がしません。
 もっとも「1医療機関あたり平均患者数」というのが分かりにくい数字で危機感も湧いてこず、最新の19.07人から何を思い浮かべればいいのか、何ともピンと来ないところです。そもそもあの抵抗し難く感染拡大した第8波のピークでさえ30人ほどですから、7で割って1日4人ほど、1医療機関あたりの平均にしても少なすぎる気がしないでもありません。
 さて分からないことは分からないままに、今後はどうなっていくのかを考えると―。

【高齢患者は8波を越えた】

 ついでですので同じNHKのサイトで東京都の様子を見ると次のようになっています。 
 いまのところ数値としては全国平均より低いものの、全国平均の最新データ(19.07人)が昨年12月のピーク時の64%程度であるのに対して、東京都は73%ほどですからより急激に前回に近づいているとも言えます。
 
 わざわざ東京都を選んで提示したことには理由があって、実は東京都のサイトで次のようなグラフを見つけたからなのです。 
 60歳以上に限った感染者数のグラフで、それをみると感染者数はすでに8波を大きく越えて、第9波がゆっくりと着実に進行していることがわかります。それが何を意味するのか――。
 
 考えてみると5月の新型コロナ5類移行以来、高齢者や基礎疾患をもつ人以外の軽症者には、家庭で療養することが期待されています。重症になったら行きましょうという方向です。この人たちは病院に来ないどころか検査さえしていない可能性があります。
 新型コロナ感染症に対して5類移行以前と同じ行動様式をとっているのは60歳以上の高齢者だけで、この層の増減だけが移行以前と対照できるわけです。つまり60歳以上が第9波のたけなわにあるなら、日本全体が第9波の真っ最中にあると考えられます。

【先生方、腹を括って対処しましょう】

 さらに、あまり注目されませんが、ネットニュースにはこんな記事もあります。
7月に入ったあたりから、発熱や頭痛、喉の痛みを訴える患者さんの2人に1人は新型コロナ患者という状況になりました。8月には、多くの方が旅行に出かけるなど、人の動きが活発になったこともあり、今の陽性率は60%くらいです。患者さんは年齢、性別を問わず、広くいらっしゃいます。
――増えているのはなぜですか。
 明確な理由は分かりませんが、感染力は、「第8波」(2022年11月~23年1月末)と比べて非常に強いです。瞬く間に家族全員がかかったり、高齢者施設などでクラスターが次々と発生したりしているという印象を受けています。
(2023.09.03 ヨミドクター『新型コロナ「感染力は『第8波』より強まっている」今の特徴は?…熱中症だと思ったら感染していたケースも』)

 記事はさらに、
 私自身の経験でお話しすると、この夏の新型コロナは、大人が先にかかって子どもに広がるというパターンが多く、その反対のケースは比較的、少ないという感じです。
とも言っています。

 その子どもたちが、多くの地域で新学期を迎えた昨日から、学校に集まってきているのです。さらに、
――今夏は、ヘルパンギーナやRSウイルス、インフルエンザといったほかの感染症も流行しました。
 子どもで風邪のような症状がある場合、ヘルパンギーナやRSウイルス、インフルエンザが混ざっているという状況で、判別は難しいです。インフルエンザに関しては、8月末時点でも20%の陽性率です。夏なのにインフルエンザ患者がいることも珍しいですね。
 子どもの場合、新型コロナだと他の感染症と比較して症状が軽く、RSウイルスやインフルエンザの方が症状は重いという印象でした。

 5類だからといって何もしなくていいわけではありません。コロナで学級閉鎖をした翌週にインフルエンザで学級閉鎖・・・。
 先生方、腹を括って対処しましょう。