カイト・カフェ

毎朝、苦みのあるコーヒーを・・・

「あけましておめでとうございます」~トラのウンチク

 寅年です。子どもたちと話すのに都合がいい、トラの薀蓄をひとつ。

 トラ[虎]は、ロシア・中国・北朝鮮・インド、ミャンマーインドネシア等に分布するネコ科ヒョウ属の肉食獣。夜行性だが昼間行動することもあり、森や藪地に住み、繁殖期以外は単独行動をとります。オスは数十平方キロメートル、メスは20平方キロメートルにもなる縄張りをもつと言われています。

 暑さが苦手なため、南の国に住むトラは水浴びを好み、泳ぎも上手く泳いで獲物を追跡することもあるそうです。

 私が子どものころは、よく、「トラとライオン、どちらが強い」といった話をしましたが、アフリカからヨーロッパを生息地とするライオンとは地理的にだいぶ離れており、直接対決の礼がありませんから、実際には分からないようです。

  一休さんが屏風に描かれたトラを退治するように言われ、「屏風から追い出してください」と答える話は有名です。また、豊臣秀吉朝鮮出兵で家臣の加藤清正がトラ狩をした話もよく知られています。

 虎と書かずに[寅]と書けば 十二支の三番目のエト。時刻で言えば午前4時前後の2時間。方角で言えば東北東にあたります。ひとつ前の「丑」の方角と寅の方角の間は「鬼門」と呼ばれる悪い方角で、鬼が住んでいるとされます(だから牛の角を生やして虎のパンツをはいています)。

 逆によいとされる方角は「辰巳(たつみ:南東)」と「戌亥(いぬい:北西)」。だからお城には巽門(たつみもん)や乾門(いぬいもん)が置かれ、苗字には辰巳さんも乾さんもいます。

 トラが出てくることわざ・慣用句は山ほどあります。

「虎穴に入らずんば虎子を得ず(不入虎穴焉得虎子)」
(大きな成果や利得を望むなら、危険は避けてはいられない)

「虎視眈々(こし-たんたん)」
(静かに機会をうかがい、隙があればつけいろうとしている様子)

「前門の虎、後門の狼」
(次々と災いの来る様子)

「虎の威を借る狐」
(力のある者を後ろ盾にしていばる)

「虎の尾を踏む」
(非常な危険を冒す)

「虎の子」
(大事な物、特に貴重な物)

「張子の虎」
(見掛け倒し)
 など、

「トラはタヌキの母さんよ〜」というもある、という話がありますが、これは「取らぬタヌキの皮算用」の間違いです。

 本年もよろしくお願いします。