「学力問題」~一般の保護者が賛同することに、私は違和感がある。

 

 学力低下に関する調査結果 (2005.05.18 朝日新聞

 保護者の4分の3は「学力低下が心配」で、4割は学校週5日制を「よいと思わない」――教育改革に対する親たちのこんな気持ちが、日本PTA全国協議会が17日に公表した意識調査で明らかになった。導入から2年をすぎた学校週5日制に対して批判的な保護者が増えており、その理由として最も多く挙がったのは「学力が低下した」だった。

 同協議会が全国の小学1年〜中学3年の保護者6000人を対象に04年10〜11月にアンケートした。日本の子どもの学力低下傾向が示された国際学力調査の結果公表よりも前で、5056人が回答した。

 学力低下について「かなり心配している」が24.5%、「多少心配している」が51.6%にのぼった。

 「心配している」保護者の割合は、02年調査では74.6%、03年は69.7%で、今回は再上昇した形だ。

 02年度から完全実施された学校週5日制への評価は、「あまりよいと思わない」が30.9%で最も多く、「全くよいと思わない」の8.4%と合わせると約4割が否定的。「非常によい」(4.5%)、「まあよい」(25.8%)の肯定派を約10ポイント上回った。03年調査と比較しても、否定的な意見が3ポイント増えている。

 5日制の心配な点(複数回答)は、「学力が低下した」が29.2%(前年度比7.6ポイント増)で最も多かった。

 見直し論議が出ている「総合的な学習の時間」に対しては、肯定的な意見が半数近くを占め、約1割の否定派を大きく上回った。「どちらともいえない」と答えた保護者も38.6%いた。

 

 私には「学力問題」が分からないところがあります。

 わが子が競争社会で勝ち残る千載一遇のチャンスを逃して、なぜ保護者たちが日本の学力を高めようとするのか、それが分からないのです。

 

 なぜ今がチャンスなのかというと、それは例えば私たちが中高6年間にいかに英語で差をつけられたかを考えれば分かります。

 中学校1年で始めて英語に出会ったとき、私たちは「何も分からない」という形でほぼ完全に平等でした。それがある日気づくと、はるか高みに友を戴き、自分は成績の底辺をなんだかボーっとさまよっていたのです。

 ある友は長い英文をスラスラと訳していくのですが、私の方は半分も分からない・・・そんな高校生活でしたが、それをさらに4年も続けていたらどうなっていたか?

 もちろん私も伸びないわけではない。けれどその4年間に、優秀な友だちはさらに高みに駆け上がって、私はさらにずっと下に置いて行かれていたいたはずなのです。

 

 授業はやればやるほど差がつく、これが鉄則です。

 

 したがって今後もし小学校が3年生から本格的に英語を始めるとなると、英語学習が4年伸びるわけですから実際に私が恐れているようなことが発生します。同様に土曜日の授業を再開したり夏休みを減らして授業を増やせば、それだけ普通の子は不利となります。

 エリートとの差を縮め、あわよくばそれを乗り越えようと考えれば、優秀な子たちの学習時間を減らしておくほうがいい。それは当たり前です。差を縮めるには、こちらが頑張ると同時に、トップの子たちが停滞して待っていてくれることが必要なのですから。

 

 学習内容を減らし、授業時数を減らした現行指導要領は、その意味で千載一遇のチャンスだったはずですが、どうも、我が子がのし上がることより、日本全体の学力の方が大切だと考える人の方が多いようです(不思議なことです)。まったく、もったいない。