カイト・カフェ

毎朝、苦みのあるコーヒーを・・・

「がんばろう、みんな!」~教育問題-国は間違っても、私たちは直せる。

 教育講演会に行ってきました。講師は国際基督教大学藤田英典先生でしたが、なかなか意義深い講演でした。もちろん聴いて無意味な講演というもは、そうはありません。

 簡単に言ってしまうと、現代の教育問題のほとんどは、社会の変化を原因とする社会病理であるにもかかわらず、世の中はこれを学校を原因とする学校病理として処理しようとするから教員への風当たりと負担が増大してくる

 政府のさまざまな教育諮問会議、特に首相の私的機関である教育改革国民会議小泉内閣)や教育再生会議安倍内閣)は、素人の思い付きをどんどん政策に反映してしまうために、教育行政に多くの矛盾を生み出してしまう。それはたとえば
「学校のスリム化・ゆとり教育」と「知識社会」
「学校のスリム化」と「教育目標・教育課題の追加・拡大」
「教育の総合性・包括性・長期性」と「短期的・成果主義的な学校評価」。


 学校はこれからますます困難になっていくが、国のマクロ的な政策の下でもやれることは多い。本当に必要なこと見極めて、みんなでがんばろう。と、いったものです。

 私には、教育問題のほとんどが学校を原因とする学校病理だと認識されている、という話が新鮮でした。

 言われてみればまったくその通りで、インターネットの問題も携帯電話の問題はそれぞれの運営者や企業に規制を求めるのではなく学校の指導不足の問題です。テレビや雑誌で無節操に流される有害情報は、子どもたちが影響されているから規制しようという方向には行かず、学校の教育によって何とかしようとしか考えません。そしてそれが十分にできない「学校」は再生の対象となります。

 しかしがんばりましょう、みんな。まだまだできることはたくさんあるのですから。