カイト・カフェ

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「教師の実力」~すばらしい音楽会を支えた陰の力

 すばらしい音楽会でした。
 見に来てくださった方たちも口々に誉めていかれました。「子どもはすごいね」と言って帰られた方もおられます。しかし私は、それだけの音楽会を作り上げるために、どれほど先生方が努力されたか、プロとしての技量がどれほどつぎ込まれたか、おそらく十分に伝わっていないのではないかと思い、悔しく思います。

観衆を泣かすほどの音楽表現はどうやって達成されたのか。
同じ1時間の音楽の授業の中で、それぞれ異なる楽器の練習をどのようにやったのか。
日頃落ち着かない子が、ステージ上でまったく目立たずいたのはなぜか。
あのステージバックの飾りつけは、いつ作られていつ貼られたのか。
会場の椅子は、誰がいつどのように並べたのか。
あれほど大量の曲の伴奏は、いつ練習されたのか。
 そういったことを知る観衆はほとんどいないのです。

「子どもはすごいね」と、もちろんそれはそうなのですが、その子どもの成長のかげにあった大量の努力と知と技術、そうしたものはもっと知らされるべきです。そうしたものを知らない人たちが、「教師の教育力低下」などと平気で口にするからです。

 先生たちは本当に良くやられました。