「その差は縮まらない」

 

 

学力低下心配」76% 5日制否定派増加PTA調査 朝日新聞 

5月15日]

 

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保護者の4分の3は「学力低下が心配」で、4割は学校週5日制を「よいと思わない」――教育改革に対する親たちのこんな気持ちが、日本PTA全国協議会が17日に公表した意識調査で明らかになった。導入から2年をすぎた学校週5日制に対して批判的な保護者が増えており、その理由として最も多く挙がったの「学力が低下した」だった。

       (中略)

 学力低下について「かなり心配している」が24.5%、「多少心配している」が51.6%にのぼった。 「心配している」保護者の割合は、02年調査では74.6%、03年は69.7%で、今回は再上昇した形だ。

 02年度から完全実施された学校週5日制への評価は、「あまりよいと思わない」が30.9%で最も多く、「全くよいと思わない」の8.4%と合わせると約4割が否定的。「非常によい」(4.5%)、「まあよい」(25.8%)の肯定派を約10ポイント上回った。03年調査と比較しても、否定的な意見が3ポイント増えている。

 5日制の心配な点(複数回答)は、「学力が低下した」が29.2%(前年度比7.6ポイント増)で最も多かった。

 見直し論議が出ている「総合的な学習の時間」に対しては、肯定的な意見が半数近くを占め、約1割の否定派を大きく上回った。「どちらともいえない」と答えた保護者も38.6%いた。

 

 「我が子の学力が心配だからもっと授業をやって欲しい」というのは保護者の切なる願いですが、実際には授業時数が増えると「我が子」の苦痛は増加します。何故なら「授業にはやればやるほど差が開くという本質的な性質がある」からです。

 これは私たちが学んできた英語のことを考えるとすぐに分かります。

 

 中学校の1年生の時、(私たちの時代はおそらく)1年間に175時間くらいの英語の授業を受けていました。それが翌年更に175時間授業を重ねて、それで学力差は縮んだでしょうか? 3年生になってもう175時間授業を受けたら、どんどん差が縮んだと、そんなことはありません。

 

 授業時数が増えれば増えるほど底辺の子が伸びる可能性は高まりますが、上位の子たちの可能性はそれよりも高く、言わば等比級数的に伸びていくので差は広がる一方なのです。どうしても差を縮めたいのなら、優秀な子が伸びないような方策を取っておくしかないのです(しかしそれはできません)。

 

 学力問題は、もしかするとエリートだけに利するものかもしれません。マスコミに踊らされて「もっと授業時数を! もっと高いレベルの学習内容を!」と一緒になって合唱していると、あまり優秀でない我が子がバカを見るそんなことにもなりかねません。------以上、真面目な顔で保護者に話せることでもありませんが。