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「男はなかなか結婚する気にならないが、その気になっても結婚できない」~息子よ、いまだ独身のオマエと結婚の話をしよう②

 女性の婚活は早く始まって早く終わる。
 男性の婚活はいつまでも終わらない。
 男性は“結婚する必要”があるからだ。
 しかし相手になる女性は、あまりにも少ない。
 ――という話。(写真:フォトAC)

【女性の婚活は早く始めて早く終わる。男性の婚活はいつまでも終わらない】

 昨日の話――女性は40歳を機に婚活をすぱっとやめてひとりで生きる道を探し始め、男性は40歳近くまで独身生活を楽しんでからやおら結婚を考え始める――は、統計的にも確認できます。
 例えば、登録者数10万人を超える大手結婚相談所「サンマリエ」のサイトには会員の年齢別分布図が出ていますが、それを見ると、女性は20歳~24歳は大した数ではないのに25歳~29歳で一気に増え、30歳~34歳を頂点にしてあとは一貫して下がり続けます。40歳を過ぎると、婚活は「これにて終了」なのです。それに対して男性は、30代前半まで低調なのが35~39歳で急に人数が増え、その後は減りはするものの女性のように急激ではなく、だらだらといつまでも会員で居続ける、つまりあきらめずに婚活を続けているのです。55歳を過ぎた会員となると、女性は2~3%しかいないのに、男性は5~7%と2倍以上もいます。

 まったく「諦めが悪い」と言いたくなるようなありさまですが、かつての友人たちが結婚をして親になっていくのを横目に見ながらの「ぼっち生活」は、ボディブローのように静かに効いてきます。おまけに親の介護が視野に入ってきて、調理やら洗濯やら、家事のスキルがまるでないのに仕事をやりながら親の面倒も見なくてはならない現実に、圧倒され始めます。親の介護が終わると、遠からず自分の番です。

《やはり結婚して、両方の親を順番に見ていくのが合理的だった》
 そう思いながらニュースに耳を傾けていると、介護疲れで親を殺した、親と心中したといった事件で、加害者が女性だったためしがない(気がする)。そう考えると40歳過ぎの婚活にも拍車がかかります。50歳になっても60歳になっても結婚相手を探すのは寂しいからではありません。不便だからです。まったくもって不遜な話ですが、しかしその結果はどうでしょう?

【その気になっても男性は結婚できない】

 昨日もお話しした通り、政府の「出生動向基本調査(国立社会保障・人口問題研究所)」によると、「いずれ結婚するつもり」と回答した独身者が男性で81.4%、女性で84.3%もいました(2021年)。
 ところが別の調査では50歳まで一度も結婚しなかった人が男性で28%、女性でも18%もいたことが分かっています(2020年国勢調査他)。「男性で4人にひとり、女性で6人にひとり以上は生涯未婚」と報道されて衝撃が走ったときの数字です。裏を返せば男性の72%、女性の82%は、のちに離婚したとか死別したとかいろいろあるかもしれませんが、とにかく1度は結婚したことになります。

 このふたつの数字を並べて分かるのは、同じように「いずれ結婚するつもり」と答えた人でも、女性の大部分は予定通り結婚できた(84.3%→82%)にも関わらず、男性は10%近くが結婚できなかった(81.4%→72%)ということです。
 もちろん二種類の数字は調査年が前後しますし、2021年に「いずれ結婚するつもり」と答えた人の事後調査ではないので単純に比較はできないのですが、傾向として同じ状態が続くとしたら、結果も同じことになるはずです。
 その気はあっても、男性は結婚できない――。いったい何が起こっているのでしょう。

【そもそも女性の数が少ない】

 答えを先に言ってしまうと、男性に比べてそもそも女性の数が少ないのです。
「いや、そんなはずはないだろう。昨年の公式統計によれば、男性約6000万人、女性約6360万人で、女性の方がかなり多いはずだ」
――はい、その通り。しかしそれは長生きなお婆ちゃんたちを大量に含んだ数字で、結婚問題で扱うには不向きな数字です。
「いや、それにしてもそもそも、男女はほぼ同数で生まれてくるんじゃないか?」
――はい、それもその通り。しかし男女同数は同学年に限った話。あなたが結婚したいと思っている4歳程度年下の女性は、同窓生よりずっと少ないのです。
 あなた、人口ピラミッドって、知ってます? 下は政府が発表した今年の人口ピラミッドですが、あなたが40歳だとして、真ん中の「40」の左半分を見て、それから4歳下の「36」あたりの右半分を見てごらんなさい。ほら、確実に少ないでしょ。人口減少期というのは、年下女性を結婚相手に考えている限り、ほぼ確実に女性の方が少なくなるのです。

《出典:「人口ピラミッド」(国立社会保障・人口問題研究所)》

 具体的にどれくらい少ないかというと、40歳の男性人口は現在71.8万人(ちなみに女性は69.9万人。すでに2万人近く少ない)、それに対して36歳の女性は62.1万人。人数にして9.7万人、割合で14%も少ないのです。さらに「40歳にして二十代の子を」などと大それた夢を見ている人――26歳の女性は60.3万人、人数で11.5万人、割合にして16%も少なくなっています。
 千原ジュニア高橋一生がやれたからと言って、あなたができるとは限りません。ましてやあなたは加藤茶ではない。
「二十代のペーペー男子と違ってこちらは年収1000万円だ!」
などと意気込んでも二十代女子はなびきません。何が悲しくて「おっさん」と一緒にならなければならないのか。“二十代後半の私の彼は、40歳のときには年収5000万円になっているかもしれない”のです。

【男はどこまでいっても贅沢】

「じゃあ、贅沢は言わない。三十代後半でもいい」
――だからそれが不遜だと言うのです。そもそも30代後半の女性の大部分はすでに結婚しているのです。独身者はそう多くない。しかもこの時期の未婚女性の一部はそろそろ“結婚しない人生”の設計を具体的に始めていて、よほどの良縁がない限り、そちらでいいや、と思い始めています。問題はあなたがその“よほどの良縁”かどうかということですが、自信あります?

「もうこうなったら何でもいい、普通でいい」
――ほんとうにまったくもって、生意気もいい加減にしてください。“普通”がどんなに高い目標か、あなたは全く分かっていない。
(この稿、続く)