旧暦の話。
「葉月(はづき)」と「August(オーガスト)」の由来、
8月にかかわるウンチク。
戦後80周年のこと、
という話。
(写真:フォトAC)
【旧暦の話】
私の住む場所はそこそこ田舎の中都市ですが、今でも多くの年中行事が旧暦を加味して行われます。具体的に言えば雛人形は3月3日に出して4月3日まで飾り、鯉のぼりは5月5日に立てて6月5日まで毎日上げ下げするといった風です。このやり方だと七夕は8月7日、お盆は9月15日となり、牽牛織姫の逢瀬は梅雨の真っ最中の7月7日を避けられますし、8月15日には咲いていない自生の菊の花を持って墓参りに行くことができます。
ですから諸行事を一か月遅れでやることには意味がありますし、子どものころからの習慣で旧暦は一カ月遅れ(正確に一カ月遅れではなく毎年変わるが、ほぼ一カ月遅れ)だと覚え、頭の中では繰り返し季節感を合わせていたのです。
さすがに現在は、七夕行事は7月7日に、お盆の墓参りは8月15日に行うことがほとんどとなっていますが、季節感の合わないことこの上なく、気持ちの上ではひと月ずらして考えていたのです。
【「葉月」の由来、太陰太陽暦】
さて、今日から8月が始まりました。旧暦8月は「葉月(はずき)」と呼ばれ、私は青々と葉の茂る月なので「葉月」かと思っていたのですが、Wikipediaには、
諸説あるが、木の葉が紅葉して落ちる月「葉落ち月」「葉月」であるという説が有名である。
とありました。
そういえば旧暦は一か月遅れ。9月1日になれば色が変わって落ちる葉もありそうです――とそこまで考えて、しかし9月1日の紅葉はやはり早すぎる気もします。そこで調べ直してみると、今年2025年の旧暦8月は、新暦8月10日に始まるのです。一カ月遅れどころではありません。新暦旧暦大差なく、「葉月」は最初の私の誤解の通り「葉が青々と茂るから葉月」の方がよほどピンとくることになってしまいます。
そこでさらに改めて来年、2026年の旧暦8月がいつから始まるのかと調べると、これが9月11日から。不審に思って2027年について調べたら8月31日、ほぼ一カ月遅れなのです。さらに続けて2028年は9月19日、2029年が9月8日と、かなりばらつきのあるものの、ほとんどが9月上旬から中旬に集まっていて、今年の8月10日がむしろ例外みたいなのです。
《まとめると》
2025年の旧暦8月 8月10日~
2026年の旧暦8月 9月11日~
2027年の旧暦8月 8月31日~
2028年の旧暦8月 9月19日~
2029年の旧暦8月 9月8日~
「2025年は旧暦で考えると閏月(うるうづき)の入る年なので、8月も一カ月ほど前倒しになる」
といった説明もありましたが、もう少し丁寧に調べてみなくてはわからないようです。
勉強しましょう。
【August(オーガスト)の由来】
Wikipedia の「8月」の一行目には、
「8月(はちがつ)は、グレゴリオ暦で年の第8の月に当たり、31日間ある」とありますが、8月が8番目の月だなどということは誰でもわかることです。それをことさら書くのは、英語版Wikipedeia の最初の行が、
“August is the eighth month of the year in the Julian and Gregorian calendars.”
(オーガストはユリウス暦・グレゴリオ暦で1年の8番目にあたる月です)
となっていることに準じたものです。ニュアンスとしては、
「葉月は太陰太陽暦で1年の8番目に当たる月です」
に似た感じと言えるかも知れません。
私たち日本人は「睦月(むつき)」「如月(きさらぎ)」「弥生(やよい)」といった言い方をすっかり忘れてしまいましたが、欧米人は「扉の神(ヤヌス)の月:January」「贖罪の神(フェブルウス)の月:February」「軍神(マルス)の月:March」という言い方を忘れなかったのです。だから今でも「Februaryが1年で2番目の月です」という言い方がまかり通るのです。
今月、8月は英語で“August”といいます。もともとは「ユリウス暦以前に1年の始まりであった“March”から数えて6番目の月」という意味で“Sextilis”と呼ばれていたのを、ローマ皇帝のアウグストス(オーガスタ)が自分の名前に改めさせたことによります。同じ例はもうひとつあって、“March”から数えて「5番目の月」を意味する“Quintilis”はユリウス(ジュライアス)・カエサルによって“July”と改められています。
【8月の年中行事】
8月は稲の実りの直前、盛夏のために農作業もひと段落で、五穀豊穣を願うお祭りの最適期です。したがって日本全国、北から南まで祭り、祭り、祭りということになります。
- 8月2日から7日――青森ねぶた祭り
- 8月3日から6日――竿燈まつり(秋田市)
- 8月5日から8月7日――山形花笠まつり(山形市)
- 8月6日から8月8日――仙台七夕
- 8月9日から12日――よさこい祭り(高知市)
- 8月12日から8月15日――阿波踊り(徳島市)
- 8月13日から8月16日――郡上おどり(郡上市)
- 8月第4土曜日(今年は30日)――全国花火競技大会・大曲の花火(秋田県大仙市大曲)
今年は昭和100年であるとともに戦後80周年にも当たります。したがって東京大空襲80周年、沖縄戦80周年など、第二次世界大戦末期の悲惨なできごとが軒並み80年目を迎えました。その集大成が今月、
そのほか、
- 8月11日――山の日(日本)
- 8月15日――お盆(日本)
暑さもこれからが本番。負けずに頑張りましょう。