今日はドナルド・トランプが二回目の大統領に就任する日。
何が起こるのかと世界が息をひそめる日、
けれどそれより私は、
子どもの手本にならない人が大統領であることが嫌なのだ。
という話。
(写真:フォトAC)
【ドナルド・トランプ大統領ver.2】
いよいよ今日からトランプ大統領ver.2が始まります。
就任式は現地時間1月20日11時30分(日本時間1月21日午前1時30分)から。場所はアメリカの首都ワシントンD.C.にある合衆国議会議事堂前ということになっていて、16日までに座席などの準備はできていたのですが、大寒波が予想されたため、急遽、議事堂内の大広間に移されたようです。
新大統領の就任宣誓は現地時間1月20日正午(日本時間1月21日午前2時)、就任演説は現地時間1月20日12時20分(日本時間1月21日午前2時20分)ごろからということになっています。普通はこのあと、議事堂からホワイトハウスへつながる通りをパレードするのですが、これも寒さのために中止。その代わりにワシントン市内の2万人が収容できるアリーナで、支持者らを集めた大きなイベントを行うようです。
ドナルド・トランプ(これを書いている段階ではまだ)次期大統領は、
「私は独裁者にならない、就任1日目以外は――」
と言って初日に「記録的な数」の大統領令に署名する準備をしていると言います。就任式の日の新大統領は大統領令に署名して、新しい政治の方向を示すのが慣例となっているからです。どんな大統領令が出てくるのか、世界中が戦々恐々と佇んでいます。
【なんでもできそうな人、なんでもやってしまう人】
この人の恐ろしさは、常識的にはやっていけないことでも、その気になればやってしまうところです。例えば不法移民を全部追い返したらアメリカの農業や建設業は深刻な打撃を受けますし送還費用もハンパない。是非は別にしてもとりあえず存在するコミュニティを解体するわけですから社会不安も引き起こしかねない。だからバイデンやハリスなら絶対にやらないし、トランプでもできないだろう。
――と普通の人は思うのですが、トランプに限って言えば”だけどやってしまうかもしれない”と思わせる何らかの力があるのです。その点がこれまでのアメリカ大統領と全く違っています。
自分が気に入ればプーチンとも金正恩とも、あるいは仇敵中国の習近平であっても「トランプ氏の大統領就任を心から喜んでいます」とか言ってすり寄ってきたら(それを習近平がするとも思いませんが)意外と簡単に手を組んで、「台湾1島、あげます」みたいなことになりかねない、そういう怖さがあります。もちろん周囲が止めますから絶対にそうはならないのですが、まったくありえない話なのですが、もしかしたらやるかもしれないーーだから怖いのです。
【特異なリーダーの生まれる国、凡庸でも政治ができる国】
ドナルド・トランプの特殊性は、大統領の既成概念、あるいはかくあるべきという当為を、根底から覆したことにあります。
例えば「ハイチの移民がペットを食べている」といった話、もちろん嘘なのですが、事実で公開討論の場では口にすべきではないことを平気で口にしてしまう。それなのに何かを失うのではなく、むしろ手に入れてしまう。
支持者にとっては「何が語られたか」はさして重要ではなく、「誰が」「何を」語ったかの方がよほど重要だからです。この場合はトランプ氏がハイチ移民に対する嫌悪感をはっきりと表明したことが重要で、実際にハイチの移民がペットを食べたかはどうでもいい話なのです(ハイチ国民・移民にとっては台問題ですが)。そのことを良く知っていてトランプは平気でウソをつき、敵愾心を煽る。やっていることはヒトラーと同じ。
幸い今の私は子育て真っ最中でも教師でもありません。したがってアメリカ大統領を語る必要もなければ、世界最強の国の頂上があんなふうであることも説明せずに済みます。しかし日常的に子どもの前に立たされる人たちは、問われてなんと答えるのでしょう?
「ねえ、アメリカの大統領って、ウソをついても、他人を罵っても、いいわけ?」
翻って日本の政治家はさっぱりパッとしませんが、世界のパッと目立つ指導者たち――ドンルド・トランプ、ウラジーミル・プーチン、習近平、金正恩。この人たちのことを考えると、凡庸な人でも政治家の勤まる日本は、かなりいい国のような気もしてくるのです。
*それにしても、今日から毎日あの顔を見なくてはならないのです。顔立ち自体はアニメキャラみたいで可愛くおもしろいのですが、言うことなすこと、いちいち腹を立てなくてはならない4年間。果たして私の命がもつのでしょうか?