カイト・カフェ

毎朝、苦みのあるコーヒーを・・・

「それぞれの四月」~令和4年度が始まる

 ウクライナ情勢を気にし、新型コロナ感染リバウンドに心悩ませ、
 ついでに畑を整え、ジャガイモを植えたりしているうちに春休みが終わり、
 それぞれの四月が始まった。
 私の家にも周辺にも、小さな変化が起こりつつある。

という話。f:id:kite-cafe:20220404130016j:plain(写真:SuperT)

【新学期が始まる】

 このブログ、「とりあえず新年度は、4月4日から始めると予告することにしておきましょう」と書いたのに、今日がその4月4日だということに気づいたのが昨夜遅くのことで、朝の更新に間に合いませんでした。もっとも楽しみにしておられる方もいそうにないので、私自身の誇りの問題として、形だけは整えておきたいと思います。

 さて、今年度最初の月のカレンダーは1日が金曜日で、二日休んで今週はフル稼働。これが「2~3日働いて土日が入り~」だったら心身も楽なのに、なんともシンドイ年度始まりです。
 おまけに多くの学校では6日が入学式。先生方にとってはとんでもなく忙しい年度初めとなっているはずです。特に新規採用や転任組は、土日に登校して下準備というわけにもいかず、何かと不安なことも少なくないことでしょう。しかしがんばりましょう。明けない夜はありません(と、この言葉の何と冷たく響くことか!)。

 私の方は、今も教員の妻が春休みという「女房在宅シンドローム」に耐えながら、ウクライナ情勢を気にし、新型コロナ感染リバウンドに心悩ませ、ついでに畑を整え、ジャガイモを植えたりしていました。畑もようやく年度始まりなのです。

 

【それぞれの四月】

 百姓という仕事はある意味でとても没個性なものです。他人の仕事ぶりを見ながらそれに合わせて行かないと育つものも育ちません。元旦に初日の出を見ながら水田にモミを撒く人もいないでしょう。
 地域性や年ごとの気候の変化もありますから、農業書やネット情報をたよりに作業を進めるというわけにも行きません。十分な知識があれば別ですが、私のような素人は先達の真似をして進めるのが良策なのです。ですから健康のために続けているウォーキングの度にあちこちの畑を覗き、働いている人がいれば声をかけて、
「今の時期、何をやっているのですか」
と訊ねたりしています。

 先日は70歳代と思われる背筋のしっかりした男性に声をかけたところ、「キュウリやナスの苗を植える畝を立てている」と答えられてびっくりしました。普通はまだ一カ月も先の仕事です。
「いや、ちょっと事情があって、そのころここにいないかも知れんので――。きちんと肥料を入れてマルチをかけ、女房が苗さえ植えればいいようにしてから行こうと思ってる。きっと帰って来れないから」
 私は少し怯んで、しかし事情を聴き始めればきりもありませんし引き返す地点も見つかりそうにないので素早く切り上げ、「お体に障らない程度にがんばってください」とお茶を濁してその場を去りました。
 さまざまな4月があるのです。


【私の家では】

 私の家では妻が教員としての最後の年となります。広げすぎた風呂敷を回収するのが大変そうですが、現在担当している仕事を“誰もが常識的な努力でできる”ようにサイズダウンするのが現在の目標です。

 娘の家では長男のハーヴが小学校に入学します。6日の入学式を楽しみにしていたのですが3月末日にコロナ感染が明らかになり、出席を見送ることになりました。可哀そうですが仕方ありません。
 出生のとき、新生児仮死の状態で生まれた子です。「スタートで躓くがあとは順調」。そういう運命の子なのかもしれません。人生は糾える縄の如し――いずれ何かを背負わなくてはならないとしたら、スタートで躓くことなど大したことではありません。頑張らせましょう。

 私は大病でもしない限り、同じ生活を淡々と続けていくだけです。