「ウクライナ戦争の終わりが始まる」~しかしロシアにも救うべき人たちがいる

 いよいよウクライナ戦争にも終わりの始まりが見えてきた。
 一日もはやく子どもたちに平和な日々が帰ってくるといい。
 しかしもともとロシアは、こんな大きな戦争を担える国ではなかった。
 このあとの苦難を背負わなくてはならないのはロシアの庶民だ。

という話。

f:id:kite-cafe:20220315201120j:plain(写真:フォトAC)

 

ウクライナ戦争:いよいよ終わりの始まりかもしれない】

 ロシア=ウクライナの4回目の停戦交渉がオンライン、二日がかりで行われています。両者から前向きな発言が聞こえてきましたから、もしかしたらよい結果がもたらされるかもしれません。侵略された側のウクライナにはほとんど譲歩の余地がありませんから、ロシアの方に何らかの変化があったのでしょう。
 戦費1日2・3兆円は確実に重いものですし、ウクライナの読みでロシアの軍事資源は5月初めに枯渇してしまうそうですから、いまが思案のしどころです。世界からも切り離されてしまいました。
 非武装中立など、第二次世界大戦後の日本と同じようになれということですから、まだ戦う気満々のウクライナに通用するはずがありません。さらに多くの血を流して頑張るかどうかはむしろロシア側の問題です。

 ロシア国営放送ではニュース番組の途中でスタッフの一人が反戦を呼びかけたとか。革命的なひとりの行動の背後には数倍の同調者がいるのが普通ですし、誰かが風穴を空ければ一斉にそこから飛び込んでくるのが世の常ですから、プーチン政権は非常に危うい方向に向かっている――まさに日露戦争ロシア革命の再来になりかねません。
 注目して見ていましょう。

【ロシア:ほんとうに貧しい国】

 そもそも今のロシアはウクライナで行っているような大規模な戦争の担える国ではなかったのです。GDP世界第11位とは言え中国とはほぼ一けた違い、日本のおよそ3割です。一人当たりの名目GDPだと66位。すぐ上にはマレーシア、さらに上にはコスタリカだのセーシェルなどが並びます(中国も64位にしかなりませんが、何しろ人口が14億人もありますのでこうなります)。
 輸出品としては石油・石油製品・鉄鋼・非鉄金属・穀類・魚介類・植物性樹脂と、原材料がほとんどで、機械類や電機などは見る影もありません。

 

【光と影のハバロフスク

 軍備と領土が大きいだけの、ほんとうに貧しい国なのです。ロシアの貧しさについてあるサイトでは「極東随一の大都市ハバロフスクの様子をみて見ろ」とありましたので実際に見てみましょう。
 シベリア鉄道の起点である人口60万人ほどの中都市。日本で言えば川口市鹿児島市、八王子市程度の街です。
 
 まず初めはハバロフスク駅です。

 御覧の通り瀟洒な美しい建物です。ここから振り返って街並みを見ると、幅のある緑地公園を挟んで、太い道路が二本、向こうの方へと真っ直ぐ進んでいきます。

 ガイドブックによるとハバロフスク一番の繁華街は「ムラヴィヨフ アムールスキー通り」(下図)だそうですが、何か日本の繁華街とは印象がちがいます。何か変です。しかしロシアではこうなのでしょう。

 ここまでがハバロフスクの表の顔です。

 そして再び駅に戻り、危険ですが構内の線路を数本横切って反対側に回ると、そこには全く別の風景が広がっています。
 

 

 中央のタンク貨車の向こうに見えるのがハバロフスク駅ですから、駅のこちら側には駅舎はないようです。まったく何もない。そしてこの位置で振り返ってみると、そこには驚くべき景色が広がっているのです。

 未舗装の道路と、小さなバラックのような家並み。あちこちに水たまりがあり、ゴミがそのまま投げ散らかされたところもあります。さらにここから1kmほど先には、航空写真では農地かと思ったのですが、近づいたら広大な平地林が残されていたのです。

 街全体は南に巨大な建物が広がり、北は19世紀そのままの風景といった感じになっているのです。ということはウクライナ戦争に関わる経済制裁の影響は、ハバロフスクでは北に始まり南に移っていくということです。
 どんな世界でも、いつも最初に犠牲になるのは貧しい人々です。もちろんウクライナは早急に救わなくてはなりませんが、ここにもプーチンの圧政から助けるべき人たちがいます。