「地球というクラスで、先進悪童国が優等生を潰そうとしている」~感染対策先進国はなにをモタモタしているのだ!

 欧米をはじめとする新型コロナ感染で
 大きな被害を受けた国々の感染対策がもたついている。
 そうこうしているうちに、
 これまで拡大を食い止めていた国や地域が潰され始めた。
 おい、何とかできる国はまず自国を何とかしようぜ!

という話。 

f:id:kite-cafe:20211203083100j:plain(写真:フォトAC)

 もうほとんど敬老会みたいなものですが、40年近く一カ月おきに飲み会をやっていた仲間と2年ぶりの忘年会をやろうという話になりました。一カ月おきの例会も、この2年余りで2回開いただけです。
 ところが中に「まだ(感染が)怖いので、今回は欠席します」という友人が出てきて出鼻をくじかれました。私の感覚だと「今やらなきゃいつやるの?」なのですが――。


【日本は集団免疫を獲得したのか】

 しばらく前に、私は「人間関係には袋小路みたいなものがあって、今、ウイルスはそこにはまっているのではないか。出口を求めてあちこちでうごめいているが、とりあえず見つからずにいる」というようなことを書きました(*1)。頭にあったのは日本の第5波の急速な減少と、インドの第2波(4月から6月)です。とくにインドの場合、デルタ株の出現によって一日の新規感染が40万人を越える日もありながら、わずか3か月ほどで終息してしまったのです。失礼ながらインドの人々の衛生意識が際立って高いということもないと思います。考えられるのはやはり、一定地域・一定集団を席巻した後、ウイルスはしばらくなりを潜める、放っておいても流行はいったん収まる、ということです。 

 ただし日本の場合は少し事異なります。世界と比較すれば決して小さな国ではありませんが、それでもインドと比べれば人口も国土もかなり小さな国です。そこでデルタ株のような伝播力の大きなウイルスが広がると一気に全国が席捲されてしまう、そして止まったとなると、ウイルスの出口は(国内的には)どこにもないことになってしまいます。
 なにしろ予防効果95%とまで言われたm-RNAワクチン(ファイザー・モデルナ)を接種した人間が8割に迫ろうとしているのです。ウイルスは行った先、行った先で免疫を持った人間に遮られてしまいます。つまり日本全体がウイルスにとって袋小路になっているのです。
――と、ここまで書いて私は自分のアホさに呆れます。これって、ワクチン接種が7割を越えたら起こると言われていた「集団免疫」の話そのものではないですか。つまり現在の日本は一時的な集団免疫に守られているという話をしていることになるのです。

 一時的というのは初期にワクチン接種を受けた人たちの抗体が減っているからです。でもそれは3回目接種を受けることで、維持することは可能です。あとは世界的な感染終息を待つだけでいい――これが先週末の私の考えでした。そこで一週間前の記事では「今後ワクチンの効かない猛烈な変異種が生れる、という可能性がないわけでもありませんが、私はかなり楽観しています」と書き(*2)、月曜日には「子どもたちが大人を感染から守った」(*3)と、半分勝利宣言までしてしまったのです。そうしたらオミクロン株です。
*1

kite-cafe.hatenablog.com*2

kite-cafe.hatenablog.com*3

kite-cafe.hatenablog.com

【世界の悪童たち】

南アフリカの罪は重い》
 ファイザーやモデルナのm-RNAワクチンがオミクロン株に対して無力または極端に効果が落ちるとしたら、日本はようやく完成した集団免疫を失うことになります。それどころか世界中がガラガラポンでワクチンのなかった1年前に逆戻りです。最初からやり直さなくてはなりません。そんなこと我慢できますか?

 誰が悪いのか――。
 大元の中国の罪は横において、直近で言えば南アフリカ共和国に責任を取ってもらうしかありません。これまで発見された五つの「懸念される変異株(VOC)」のうち二つ(ベータ株・オミクロン株)までもが南アフリカ由来であることを考えると、いろいろ言いたくもなります。
 WHOのテドロス事務局長は先進国が買い漁るためにワクチンが貧しいアフリカ諸国に行き届かないことを心配していますが、南アフリカは貧しい国ではありません。それなのにワクチンの接種率はわずか24%ほど。ワクチン忌避の風潮が強すぎて、政府がファイザーなどに供給延期を求めているような有様です。これでは感染の収まるはずがない。

イスラエル、お前もか!》
 一昨日の夜、3回目接種の先進国イスラエルの様子を紹介するテレビニュースを見ているうちに、妙な数字にひっかかりました。
「先月28日現在で、2回の接種を受けた577万人の内、7割に当たる407万人が3回目の接種を終えました」(2021.11.26 NHKニュース9)
 あれ? イスラエルの人口って何人だっけ? 
 そこで調べるとおよそ922万人。2回の接種完了者577万人は63%にしかなりません(ダメじゃん!)。
 
 常に最先端にいて羨望の目で眺められ、2回の接種では感染を防ぎきれないことを世界に知らせて8月には早くも3回目接種を始めたイスラエル。それなのに接種率63%じゃ話にならないでしょ? イスラエルでは2回目接種が終わったあとの7月から第3波が始まって最大の感染拡大を経験していますが、これはブレークスルーの問題ではなくて、そもそも接種率が不十分だったのではないか――。

アメリカ、アメリカ》

 アメリカは現在でも日によっては20万人を越える感染者と2000人近い死者を出しているというのに、ニューヨークではロックフェラーセンター前のクリスマスツリーの点灯式に人が押し寄せ、カリフォルニアではBTSのコンサートに数万人が押し寄せています。
ヨーロッパ諸国は多かれ少なかれ不真面目な雰囲気があります。

【優等生が潰される】

 東アジアは全般的に感染対策の優等生で、日本を始め、韓国・ベトナムシンガポール・台湾などが極端に低い感染率を誇っていました。オーストラリア・ニュージーランドなどのオセアニアも同じです。
 ところが今年に入ってまず日本が第4波・第5波でズタズタにされ、今、一番苦しんでいるのが韓国です。韓国の、過剰なほどの検査体制や感染者追跡システムはほぼ完璧だと思ったのですが、状況が2年も続くと人々の我慢にも限界が来ます。
 気がつけばシンガポールは単位人口当たりの感染者数で日本の3・4倍。死者も10万人あたり12・73人で日本の14・54人に迫りつつあります。ベトナムは10万人あたりの死者で日本の2倍近くになってしまいました。

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 幸い心配されたアフリカ諸国は、南アフリカ共和国と地中海沿岸諸国を除けば極めて良好な状況が続いています。金持ち国がもたもたしているとそれらの優等国にも火がついて、次々と変異株を生産して先進国に戻すことになりかねません。
 資金力・政治力のある国は率先して感染者を限りなくゼロに近づけ、あまった力を貧しい国に振り向けなくてはならないのにそれができていません。これでほんとうにパンデミックが終わる日は来るのか――。
 強権をもって押さえつけに成功している中国だって、いつほころびがみえるか分かりません。そう考えるとあと2~3年は同じことが続く可能性もあります。

 今の日本の平穏はピンポイントの平和なのかもしれません。パンデミックがこの先何年も続くことを考え自分の年齢を考慮すると、これが最後の忘年会になる可能性もあります。
 勇んで飲みに行ってきます!