「スマートトラッカーが便利だった話」~珍しく購入した新製品の手ごたえ

 珍しく商品の紹介をしよう。
 スマートトラッカー「Tile Mate(タイル・メイト)」
 鍵や財布に付けて、なくしたときに音を出させる装置だ。
 忙しすぎる人や認知に問題を抱え始めた人には最適。
 私は妻のために買った。
 もちろん忙し
すぎる人、ということで――。
という話。

f:id:kite-cafe:20210517064908j:plain(写真:SuperT)

 

 我が家は非常にケチな家系で、だからこんなものを買いました、便利でした、という話はめったにしませんが、3か月前に購入したスマートトラッカーのTile Mateというのがけっこう役立っています。
 
 

【スマートトラッカー】

「スマートトラッカー」は「スマートタグ」や「忘れ物防止タグ」「アイテムトラッカー」とも呼ばれ、要するに落とし物・なくしものを探す道具。鍵や財布に付けて音で知らせたり、スマホや専用親機から位置を確認したりできる装置です。
 付ける対象は鍵や財布以外にもスーツケースやバッグ、場合によってはスマホ・ケータイ・パソコン・メガネ・重要書類など、“なくし易く、なくしたくない”あらゆるものが考えられます(人間としての尊厳とか正しい心というのはなくし易いものですがダメです)。

 付け方としては鍵やバッグならキーホルダー型、財布やパソコンならカード型を直接挟んだり両面テープで貼り付けたりといった方法があります。

 また、なくした場合の探索の仕方としては、スマホと対応させるものと、そもそも親機があってそこから探すものとの二通りがあるようです。

   後者については子機が6個くらいついているのが一般的で、私のように財布がない、スマホがない、メガネはどこ行ったというような人間には向いていますが、スマホと連動しているわけではないので出先でなくした場合は親機を家に取りに戻るか、そもそも親機を持ち歩くしかありません。私だとその親機自体をなくしそうです。
 したがって自宅の中だけで使うとか、海外旅行に一式持って出かけるとかいった場合以外は、あまり使い道はなさそうです。

 それに対して前者の方は、日常、スマホを持ち歩かないということもありませんからどこでものをなくしても平気です。ただし子機に当たるものが1個で2000円以上もして、先に紹介した親機=子機方式の6個セットとほぼ同額ですので考えものです。
 今回、購入を考えたのは私自身の分ではなく、まだ職を持っていて年じゅう忙しく動き回っている妻のものですので、出先でなくすことも考え、スマホ連動のものとしました。
 
 

【Tile Mate (2020)】

 あれこれ悩んだ挙句に購入したのは、Tile Mate (2020)という製品です。Amazonで2015円でした。決め手は電池交換ができるということで、たぶん1年に数回しか必要ない製品に電池寿命3年の使い捨てを買う気になれなかったのです。全米で一番売れているという謳い文句にも誘われました。

 

 機能は大きく分けて四つ。
 まず、なくしたものを探し出す機能。妻は車のキーに付けたのでキーを探したいときにスマホの専用アプリを立ち上げ、ボタンを押すと遠くで元気の良い電子音が鳴ります。ただしBluetoothでの呼び出しですので最大60mを越えると反応しません。

 2番目は、これが案外役立ちそうなのですが、Tile Mateの中央のボタンを押すとスマホが鳴るという仕組みです。スマホの紛失は通常、近くにいる人に電話をかけてもらうことで解決しますが、人がいなかったり番号を渡したくなかったり、そもそもなくしたことを知られたくなかったりする場合には便利でしょう。

 三つ目の機能は、まだ使ったことはありませんが、最後にスマートフォンとTile Mateの接続が切れた(つまりなくした)場所と時間を、アプリの地図上に表示するというものです。落とした場所に検討をつけて探しに行くことができます。近づいたら、そこで再びアプリから音を出させれば見つけることができるはずです。

 4番目は、これも使ったことがないので実際は分からないのですが、同じTileを使っている人たちをネットワークのようにつないで、自分のTileのありかを探す機能です。Tileを持っているという特殊な人と人とを繋ぐわけですから、もしかしたら渋谷や新宿の駅前あたりではうまく行くかもしれませんが、私の住む田舎の畑道ではムリでしょう。Tileを持ったどころか、ヒト自体が通りませんので。

 以上が基本的な動作ですが、別料金(月額360円、年額3600円)を払えばさらにさまざまな機能が追加されるみたいです。

 例えばレストランで食事をしてそこでキーを置き忘れた場合、会計をして外に出ようとするとスマホがなるといったことです。ことさら「食事をして」という話にしたのは、一定時間(5分~10分)その場に留まらないと機能が発動しないからです。例えば自転車で移動中に落としたというような場合は知らせてくれません。
 日常遣いという意味では年額3600円に見合うとも思いませんから、海外旅行に出たときに1カ月分だけ契約するといった使い方でいいようにも思いました。

 

 

【実際どうだったのか】

 妻が「鍵がない!」というのは日常茶飯事ですが、スマホアプリを立ち上げるまでもなく、数分で見つかることがほとんどです。
 しかし3月上旬、鍵が家にあることは100%確実なのに(というのは自宅の駐車場に妻の車があり、帰宅後一度も外出していなかった)、どうしても見つからなかったときは大変でした。そこでTile Mateのお世話になったのですが、なんとその時はコタツの中から返事があったのです。
 疲れて家に帰ってすぐにコタツに入り、横になって一休みしたときにズボンのポケットから落ちたようなのです。これだとTile Mateなしでは絶対見つからない。おそらく春になってコタツを片付けるまで発見できなかったことでしょう。

 もうひとつは、逆にスマホをなくしたときです。
 勤務を終えて職場を出ようとしたときスマホがないことに気づき、おそらくここだろうと思われる部屋をくまなく探しても見つからない。同僚はすでに帰宅して固定電話のある部屋は遠い――。そこで思い出したのが車のキーに付いたTile Mateで、試しにボタンを押してみるとやはり部屋の中から呼び出し音が聞こえたそうです。
 スマホはその部屋の整理棚の引き出しに入った、書類綴りの間に挟まっていたのです。引き出しの中は見たものの、その間に挟まっている可能性までは思いつかなかった。なぜそこに入れたのか、まったく記憶にないと言います。そんなものでしょう。忙しい人間は時にとんでもないことをしでかすものです。

 こういう製品はトラブルがなければただの飾りです。しかし役に立つときはほんとうにありがたいもの。スマートトラッカーがあって本当に助かったというのはその二回だけですが、3か月で2回、そう考えるとかなり安い買い物だった気がします。

 数年後、もしかしたら私が首にTile Mateをつけられ、そのつど妻のスマホで探し出されているかもしれません。そうなるとさらに安い買い物だったと言われるでしょうね。