トランプ大統領、病院内でもやはりひとの言うことをきかないらしい。
ものの考え方の一部がチコちゃんと同じ5歳児で、
思ったことはすぐに口にし、行動に移さないと気が済まない。
しかしそれがアメリカで、感染が収まらない理由もそこにあるのだろう。
もちろんそれだけではない。
日本も同様で、感染の広がらないファクターXはひとつではないはずだ。
という話。
ものの考え方の一部がチコちゃんと同じ5歳児で、
思ったことはすぐに口にし、行動に移さないと気が済まない。
しかしそれがアメリカで、感染が収まらない理由もそこにあるのだろう。
もちろんそれだけではない。
日本も同様で、感染の広がらないファクターXはひとつではないはずだ。
という話。
(写真:フォトAC)
【軽薄な大統領の周辺の、これまた軽薄な人々】
昨日の朝はいきなり「トランプ大統領が今、病院から出てきました」でびっくりさせられました。ご存知のように専用車で病院の周辺をぐるっと回っただけのことですが、“ああやっぱりこの人はタダものではない”と思わせるに十分なものでした。そして今朝のニュースだと、早くも退院してくるとか。
アメリカのメディアの中には「軽率だ」といった指摘もあるようですが、軽率や軽薄はそもそもがアメリカの文化。アナキン・スカイウォーカーも熟慮実行型ならダース・ベーダーにならなかったろうし、スパイダーマンも家族を失うことはありませんでした。そしてコロナウイルスもあんなに広がらなかったはずです。
国土面積は日本の25倍、人口は2・5倍。それなのに感染者は日本の86・4倍、死亡者は実に131・1倍なのです。
トランプ大統領がいつ感染したのかという点についてはさまざまに憶測がありますが、今いちばん有力だと考えられているのは、9月26日にホワイトハウスの前庭で開いた連邦最高裁判所の新判事の候補(エイミー・バレット連邦高裁判事)の紹介行事です。テレビでは同じ場面が繰り返し放送されていますが、行事が終わったあと、政府高官や関係者たちはマスクもせずにグータッチをしたりハグしたりお互い至近距離で話したりと、密閉ではないものの密集・密接で、今となればあの時うつしあったに違いないと思わせるに十分な状況でした。
そのあとも屋内イベントがあったと言いますから、ここでクラスターが発生した可能性は十分に高いと言えます。
アメリカのメディアの中には「軽率だ」といった指摘もあるようですが、軽率や軽薄はそもそもがアメリカの文化。アナキン・スカイウォーカーも熟慮実行型ならダース・ベーダーにならなかったろうし、スパイダーマンも家族を失うことはありませんでした。そしてコロナウイルスもあんなに広がらなかったはずです。
国土面積は日本の25倍、人口は2・5倍。それなのに感染者は日本の86・4倍、死亡者は実に131・1倍なのです。
トランプ大統領がいつ感染したのかという点についてはさまざまに憶測がありますが、今いちばん有力だと考えられているのは、9月26日にホワイトハウスの前庭で開いた連邦最高裁判所の新判事の候補(エイミー・バレット連邦高裁判事)の紹介行事です。テレビでは同じ場面が繰り返し放送されていますが、行事が終わったあと、政府高官や関係者たちはマスクもせずにグータッチをしたりハグしたりお互い至近距離で話したりと、密閉ではないものの密集・密接で、今となればあの時うつしあったに違いないと思わせるに十分な状況でした。
そのあとも屋内イベントがあったと言いますから、ここでクラスターが発生した可能性は十分に高いと言えます。
【日本人―1m未満は異空間】
しかしそれにしても、なぜ欧米人はああもくっついたり抱き合ったり、キスしたりし合うのでしょう?
相手が他人の奥さんであろうが若い娘であろうと、ところかまわず抱き寄せたり頬を合わせたりする――そんな様子を見ると“昭和”な私などは鬱陶しくもあり、羨ましくもあったりします。
しかも考えると、ハグだのキスだの以前にそもそも対面する相手との距離が決定的に近い、私には耐えがたい至近距離――。
試しに妻を立たせ、正面から向かい合ったらなんと1mの距離でも圧迫感を感じてそれ以上近づけませんでした。背後から近づいてこられたら50㎝でもゴルゴ13のごとく感知して避けてしまう。つまり家庭内で自然とソーシャルディスタンスが取れているのです。
これが他人の奥さんだったら、正面で1mは痺れるほど“ヤバイ状況”でしょう。若い娘だったら1mに近づくはるか以前に、向こうの方が走って逃げだすかもしれません。少なくともその前に十分な距離をとってくれるはずです。
そう言えば日本に限らず、アジアには総じてベタベタとくっつく文化がない。中国人も韓国人も、手をつないだり腕を組んだりして歩くのは若いカップルが中心で、それもかなり少ない気がします。
良く知りませんが、アフリカで黒人同士が抱き合っているという光景もしっくりしませんから、抱き合う文化はおそらくアフリカにもないのでしょう。
アラブ諸国は男同士、女同士の近接関係は分かりませんが、男女は厳しく分けられますから接触機会は他の世界の三分の二ほどになるはずです。ただし1日5回もモスクでお祈りをすることを考えると、欧米とは違った意味で人と人の距離は近いのかもしれません。
実際にイラン・イラクでは10万人当たりの感染者が非常に多く、エジプトやアルジェリアでは極端に少なくなっていますから、宗教よりは中東か北アフリカかといった位置的な要素の方が強いのかもしれません。
中央アメリカや南アメリカはどうか? まず思い浮かぶのがカーニバルや闘牛祭りなので、近い印象しかないのですが――。
相手が他人の奥さんであろうが若い娘であろうと、ところかまわず抱き寄せたり頬を合わせたりする――そんな様子を見ると“昭和”な私などは鬱陶しくもあり、羨ましくもあったりします。
しかも考えると、ハグだのキスだの以前にそもそも対面する相手との距離が決定的に近い、私には耐えがたい至近距離――。
試しに妻を立たせ、正面から向かい合ったらなんと1mの距離でも圧迫感を感じてそれ以上近づけませんでした。背後から近づいてこられたら50㎝でもゴルゴ13のごとく感知して避けてしまう。つまり家庭内で自然とソーシャルディスタンスが取れているのです。
これが他人の奥さんだったら、正面で1mは痺れるほど“ヤバイ状況”でしょう。若い娘だったら1mに近づくはるか以前に、向こうの方が走って逃げだすかもしれません。少なくともその前に十分な距離をとってくれるはずです。
そう言えば日本に限らず、アジアには総じてベタベタとくっつく文化がない。中国人も韓国人も、手をつないだり腕を組んだりして歩くのは若いカップルが中心で、それもかなり少ない気がします。
良く知りませんが、アフリカで黒人同士が抱き合っているという光景もしっくりしませんから、抱き合う文化はおそらくアフリカにもないのでしょう。
アラブ諸国は男同士、女同士の近接関係は分かりませんが、男女は厳しく分けられますから接触機会は他の世界の三分の二ほどになるはずです。ただし1日5回もモスクでお祈りをすることを考えると、欧米とは違った意味で人と人の距離は近いのかもしれません。
実際にイラン・イラクでは10万人当たりの感染者が非常に多く、エジプトやアルジェリアでは極端に少なくなっていますから、宗教よりは中東か北アフリカかといった位置的な要素の方が強いのかもしれません。
中央アメリカや南アメリカはどうか? まず思い浮かぶのがカーニバルや闘牛祭りなので、近い印象しかないのですが――。
【各国のファクターXは、複合的で個性的(なのかもしれない)】
昨日は、
「『日本ではなぜ新型コロナによる10万人あたりの死亡者が少ないのか』の答えは、『そもそも10万人あたりの感染者が少ない』からだ」
と書きましたが、そこで次に問題となるのが、
「なぜ日本ではコロナ感染は少ないのか」
です。2月~3月と同じの設問で、半年かかって元の場所です。
おそらく要因(ファクターX)は複合的にあるのです。これが単純な理由――例えばBCGだとか特定の薬に対する感受性だとかいったことなら簡単です。もう10カ月近くもつき合ってきたのですから、そろそろ完全な答えが出ていてもおかしくありません。
いまだに答えが見つからないのは、
もちろん同じく感染者の少ない国でも要素がまったく異なる場合もあります。ファクターXが異なる場合です。
しかしそれも複合的な、それぞれの国の事情によって達成できているにすぎません。例えば中国には2・3・5・6の条件がありません。しかしそれを補って余りある優秀な感染者追跡システムがある、というふうにです。
「『日本ではなぜ新型コロナによる10万人あたりの死亡者が少ないのか』の答えは、『そもそも10万人あたりの感染者が少ない』からだ」
と書きましたが、そこで次に問題となるのが、
「なぜ日本ではコロナ感染は少ないのか」
です。2月~3月と同じの設問で、半年かかって元の場所です。
おそらく要因(ファクターX)は複合的にあるのです。これが単純な理由――例えばBCGだとか特定の薬に対する感受性だとかいったことなら簡単です。もう10カ月近くもつき合ってきたのですから、そろそろ完全な答えが出ていてもおかしくありません。
いまだに答えが見つからないのは、
- アフリカやアジア全体に共通する「距離を置いた人間関係」という習慣が日本にはあること。
- あるいは台湾・ニュージーランド・オーストラリアなどと共通する「陸で外国と繋がっていない国土」の形(したがって水際作戦が取り易い)。
- 独自の特徴としての100年近い歴史を持つ「マスクの文化」。
- 政府の指示に主体的に従う能力(これをガバナビリティという)の高さ。
- 自粛警察も生み出す相互監視・相互批正の傾向。
- 高温多湿で病原菌の発生しやすい環境にあったため、昔から定着していた手洗いやうがい、清潔を重視する生活習慣。
もちろん同じく感染者の少ない国でも要素がまったく異なる場合もあります。ファクターXが異なる場合です。
しかしそれも複合的な、それぞれの国の事情によって達成できているにすぎません。例えば中国には2・3・5・6の条件がありません。しかしそれを補って余りある優秀な感染者追跡システムがある、というふうにです。