「先週末、考えたこと」~ボリス・ジョンソンとサッカー・ウェールズチーム

 教員時代の習慣をそのままに「学校の休日には休む」を原則にしてきたのに、ここのところ興味深い出来事が金曜日に集中するので困ります。

 先週の金曜日に飛び込んできたビックニュース、というよりは「呆れたニュース」はイギリスにおけるEU離脱派の重鎮ボリス・ジョンソンが実質的な首相選である保守党党首選に出馬しないという話です(英保守党 深まる混迷 同僚「戦場から逃げた」)。
 記事によると、
 名門イートン校、オックスフォード大で同窓のキャメロン首相(49)を支えてきたが、首相が2月に国民投票を6月に実施すると表明した後、離脱支持を表明。離脱派の事実上のリーダーとして国民投票を勝利に導いた。それまで親EU派と見られていたジョンソン氏の決断は、英政界では「次期首相を狙って政治的かけに出た」(地元メディア政治部記者)とみられていた。
 それだけに突然の不出馬表明に政界から失望や非難の声が上がった。離脱派のスチュワート・ジャクソン下院議員はツイッターで「歴史を作ったボリスなのに、とても失望している」と表明。保守党重鎮のマイケル・ヘーゼルタイン上院議員は「こんなことは見たことがない。彼は保守党を分裂させ、我々を危機に陥れ、国民の巨額の財産を損なった張本人だ。戦場に兵士を引き連れてきた将軍が、逃げ出したようなものだ」と辛辣(しんらつ)に批判した。
とのことです。
 ただし「次期首相を狙って政治的かけに出た」のくだりについては単にキャメロンの反対側に立って打ち負かし、その勢いで次期首相になろうとしたという話ではなく、
国民投票は『残留派』が勝つに決まっているから敢えて『離脱派』に入り、反EUにも理解ある、しかもEU加盟国であるイギリスの次期首相として君臨する目論見だった」
という話があります。
 しかしまったくアテが外れて離脱派が勝ってしまった――勝利直後のスピーチのまったく元気のない様子を見るとかなり納得できる説明です。
 もともと派手で注目されることが好きな男ですが、2年もかかるという複雑で面倒なEU離脱交渉を担うような人ではありません。
「戦場に兵士を引き連れてきた将軍が、逃げ出したようなものだ」
 そんな言われ方をしてもさっさと尻をまくった方がいいと考えたのかもしれません。

 イギリスのEU離脱は21世紀(始まったばかりですが)最大の政治的失敗になるだろうと言われていますが、それがこんなおどけた男によって主導されたことは長く歴史の汚点として残るかもしれません。イギリスのことですから「ばら戦争」とか「千日のアン」とか「名誉革命」とか「ボストン茶会事件」みたいに粋な名前を付けるかもしれませんが(「ボリス誤算事件」とか「ボリス脱兎」とか)。

 そんなことを考えながら眠って翌2日土曜日、朝4時半ごろに目を覚ましてテレビをつけたら、サッカーのヨーロッパ選手権準々決勝、ベルギー対ウェールズをやっていました。見始めたときにはベルギーの1対0だったのでのすがボールの支配率は圧倒的にウェールズ。あまり面白かったので最後まで見続けたら最終的にはウェールズの3対1の圧勝でした。FIFAランキング26位のウェールズが2位のベルギーを食ったわけです。
 ところで現在の日本の順位は53位。ウェールズは面積で四国程度、人口は茨城県程度です(いずれもウェールズの方が多少多い)。
 ウェールズ、どんだけ強いんだ?
 調べるとFIFAランキング、前述の通りウェールズは26位、北アイルランド25位、スコットランド43位、イングランド11位――これじゃあイギリスの四分五裂もしゃあないわ、と思った次第です。
(日本サッカー53位・・・頼むからしっかりしてくれよォ!)

 その土曜日。ダッカではバングラディシュのために働く多くの日本人が殺されてしまいました。これについては、ちょっとものが考えられない状態なので改めてまとめてみようと思っています。