「デイ・バイ・デイのこと」�A

 検索等でブログから入られた方の中にはご存じない方もおられるかもしれませんが、「デイ・バイ・デイ」は私が15年前から運営しているウェブサイトの一部です。

「ああ言えばこう言う辞典」と言います。

 テキストばかりの大部なサイトですが、10年前、その主戦場はBBSでした。

 もともとは様々な人に来ていただき、互いに論争するのを高みから見ていようと思って設置したのですが、実際に書き込もうという人は訪問者のごく一部ですから「互いの論争」という形にはならず、基本的に私と訪問者との一対一の対話という形式になっていました(学校でやっていた私のへたな授業と一緒です)。ただし、いったんスタートしてみるとこれはなかなか面白い試みでした。

 話題として提供された内容に即答しないと、次々に話が重なって“夏休み終盤の宿題の山”みたいになってしまうのです。そこで可能な限りその日のうちに返事をするのですがこれがなかなかシンドイ仕事で、しかしかなりやりがいのあるものでした。自分の中に眠っているもの、自分の中から絞り出したものを文章にして目に見える形にするのは、やはり快感であり、かつ収穫の多いものだったのです。私はけっこう気に入って、この仕事に励んでいました。

 ところが・・・、

 サイト運営を始めて7年目、学校では「デイ・バイ・デイ」の元となる教務日報を書き始めて1年半たったころ、「ああ言えばこう言う辞典」の方で大変なことが起ります。BBSに強烈な個性が現れて、私だけでなく、私のお客様にも片っぱし噛みつき始めたのです。本当に精力的な方でした。

 これをコントロールしようとして私も一か月ほど悪戦苦闘しましたが、結局うまくいかずBBSはいったん閉じます。そして代わりに業務日報をブログにアップするようになったのです。それが「デイ・バイ・デイ」です。

 BBSはのちに再開しますが、昔のような活況は戻ってきませんでした。そもそもネットの世界全体が、BBSやチャット中心の時代からブログ全盛の時代へ移行しつつあるときでしたから、私のBBSの衰退も自然なものであったのかもしれません。ブログの更新自体は大したことではありません。毎日書いているものをただ移すだけですから作業としては楽なものです。

 ただし本来は校内だけで読まれることを予定して書いていた文も、公開の場に出すとなると変質せざるを得ません。一言でいえば、身元が明らかになるような内容は書けないということです。

 もちろん教務日報用とブログ用の二種類の文を書けばいいようなものですが、「その日、自分が感じた一番素敵なこと」「初めて知った面白いこと」を一方に話さないのはあまりにももったいなかったのです。

                              (この稿、続く)