カイト・カフェ

毎朝、苦みのあるコーヒーを・・・

「車間距離の話」~安全と自由のために

 秋の全国交通安全運動期間中です(30日まで)。日ごろの運転マナーを振り返り、安全運転に心がけましょう。

 もう何十年も昔、免許取りたてのころです。つづら折れの山道を下るのに、どの程度のスピードでどんなふうに運転したらよいのか分からないので、前の車にぴったりついて行ったことがあります。そうしてみると初心者には驚くほどの速さでグイグイ行くので、なるほどこんなふうにやっていいんだと思って走っていくと、2〜3回目のヘアピンカーブで前の車が曲がりきれず、草むらに飛び込んでしまったのです。
 あとで気づいたのですが、私がぴったり追走したので煽られてスピードを出しすぎていたのかもしれません(崖から落ちなくて本当に良かった)。申し訳ないことをしました。

 そのためではありませんが、今は走っているときも信号待ちでも、かなりの車間距離をとるようにしています。
 理由は二つ。

 ひとつはもちろん追突しないためです。信号待ちで追突され、押し出されて前の車に玉突きでぶつかると、前の車の被害については私が補償しなくてなりません。自分自身の車のフロント部分についても自腹と言うことになります。これでは割に合いません。走行中に同じことが起きればさらに危険です。

 もうひとつの理由は自分のドライブを他人に支配されたくないからです。
 私は走行中に車間距離を詰める人の気持ちが分かりません。詰めてしまうと、前の車がブレーキを踏むたびにこちらもペダルを踏ないわけに行かないからです。そのあとも車間距離を維持しようとすれば、むこうがスピードを上げるたびにこちらもあげざるをえません。それはまるっきり自分がコントロールされているも同じです。
 信号待ちで青になり、前の車が走り出したと思ったとたんにブレーキランプが点灯し、慌ててブレーキをかけるなどということはしょっちゅうです。それが我慢ならないのです。

 車間距離を十分にとっておけばかなり自分のペースで走ることができます。仮にそこに横入りされても、それはそれで三文の徳です。
 事故を起こしたくて起こす人はいません。しかし起こるときは起きます。そのとき被害を最小限にとどめるために何等か工夫が必要です。
 車間距離を含め、さまざまに考えておくべきことがありそうです。