カイト・カフェ

毎朝、苦みのあるコーヒーを・・・

「屋外に自動販売機のあるのは、すごいことらしい」~意外な日本の偉大さ

 畑の中の道を走っていたらジュースの自動販売機があったので、車を止めて缶コーヒーを買おうとした。財布を見ると小銭がないので1000円札を入れてボタンを押す。缶コーヒーが出てきて『お釣り』のボタンを押すと小銭がジャラジャラと落ちてくる。機械が“ありがとうございました”とアナウンスする。その場でコーヒーを飲み、空き缶を横の専用ボックスに投げ込んでまた車に乗った。
 何の変哲もないような風景ですが、外国の人から見ると謎が五つくらいあるようなのです。
 まず、

  1. そんなところに自動販売機を置いておいてなぜ盗まれないのか。
  2. 電源はどこにあるのか。
  3. 1000円も入れて正確にお釣りが出てくると、なぜ信じられるのか。
  4. なぜ機械がしゃべる必要があるのか。
  5. そもそもなぜ、畑の真ん中に自動販売機が必要なのか。

 1の「電源はどこにあるのか」は探せば見つかるでしょう。5の「なぜ、畑の真ん中に自動販売機が必要なのか」は、別に決定的に必要なわけではありませんが、置いておけばいくばくかの利益を生み出すからそうしているのでしょう。

 海外に行って驚くことの一つはスーパー・マーケットの店内に自動販売機があることです。自動販売機があっても大した経費削減にもならないでしょう(だって缶ジュースをレジに持っていけばいいだけのことなのですから)。しかし店内にあります。

 私は東南アジアのある国のショッピングモールで突然の停電にあったことがあります。日中のことであたりはうす暗くなっただけなのに、あちこちにいた警備員が小銃を鳴らして弾を装填し色めきだってあたりを見回します。各店々からは従業員が飛び出してきて入り口に立ち、人の出入りを制限します。その素早さに唖然としました。

 屋外に出した自動販売機は盗まれもしないし壊されもしない。機械はいつも整備されていて商品やお釣りが出てこないということがない。機械までが客にお礼を言う。そういうことが当たり前である国というのは本当に稀有みたいです。