結婚するって

 11日(土)に、佐藤千尋先生の結婚式がありました。うっかり報告を忘れていましたので改めてお話します。

 千尋先生はもちろん美しく幸せそうでしたが、新郎の輪をかけて嬉しそうな様子には、ちょっと考えさせられました。私自身の結婚の時はそんなに嬉しくなかったからです(以下略、「わが結婚」という話を始めると本一冊分くらいになってしまいますので)。

 しかしそれにしても結婚式も様変わりしたものです。新婦のブーケトスは定番ですが今回は新郎も小さな花束を投げ、それをお年寄りが見事キャッチしてしまうなどというハプニングもありました。

 ウェディングケーキ入刀のあとで新婦が新郎に食べさせてやるというのは見慣れた風景ですが、その前に二人の母親がそれぞれの子に、最後の「あーん」をさせるというのも初めてです。

 キャンドルサービスは飽きられたのか今回はなく、両親への花束贈呈以外にプレゼント贈呈というのもあって、これも初めて見ました。その他さまざまに新しいことがあって、その意味でも面白い経験でした。

 ところで自分の新婚時代を振り返って覚えているのは、「結婚するって温かいことなのだな」ということ、そして「何か目の隅に邪魔」ということです。

 結婚して十数年ぶりに毎日朝食を食べて出かけるという生活を始めてみると、とにかく午前中、身体が温かいのに驚かされました。朝飯ってこういうものなのだと改めて考えさせられた、それが「結婚するって温かいことなのだな」の意味です。

 今、「十数年ぶり」と書きましたが私は結婚も遅く一人暮らしが長かったので、部屋の中にはたいていのものがそろっていました。妻は車一台に、当時だれも持っていなかった高価なワープロセット(ポータブル・ワープロの出る前のことです)と鍋一式(これもセットで高額のものでした)、そして布団一組をもって私の教員住宅に転がり込んできました。新生活に必要なものはそれしかなかったのです。

 逆に言うと私の生活は、室内風景としては結婚前とほとんど変わりませんでした。ところがいつものように本を読んだり仕事をしたりしていると、視野の隅で今までになかった何かが動く、言うまでもなく妻です。しかし見慣れた風景ですから、その中をちょこまかとあちこち歩かれると何かと邪魔くさい。それが「目の隅に邪魔」の意味です。生活という面だけを見れば、妻など必要はありませんでした。

 私の言いたいのはそこです。もう20年以上前ですが、そのころの私ですら何でも揃っていて生活するのに困っていませんでした。24時間営業のコンビニが充実し、冷凍やインスタント食品がいくらでもある現代ならなおさらでしょう。

 女性のことは分かりませんが、男性にとってこの時代に結婚をするということには、どういう必然性があるのか。一昨日の新郎の嬉しそうな顔を見ながら、やっぱ「愛」かな、と思ったりもしましたが・・・。