学校は信頼されている

 14日付けの朝日新聞にこんな記事がありました。

 「教員働きぶり、保護者は教委より高評価」 

 文科省調査 保護者は、教育委員会や教員自身が思っているよりもずっと、教員の働きぶりを評価している――。文部科学省が教員や保護者、教育委員会などを対象に行った初の大規模アンケートで、そんな結果が出たことがわかった。

 アンケートは幼稚園・小中学校・高校の教員、保護者、教育学部などの学生ら計約4万3千人と、全国の教育委員会、教職課程がある864大学を対象に、今年4〜8月に実施。教員の仕事ぶりや教員養成の今後の課題などを尋ねた。13日までにその速報値がまとまった。

 その結果、教員の働きぶりについては

(1)「子どもへの愛情や責任感がとてもある」は保護者44%、教委18%

(2)「コミュニケーション能力がとてもある」は同じく25%、3%

(3)「子どもを理解する力がとてもある」は23%、4%。

(2)(3)のように保護者の評価が低い項目でも教委との隔たりは大きかった。

 教員の「自己評価」は大半の項目で教委と保護者の中間に位置しており、保護者の評価の高さが際だった。

 (中略)

 アンケート結果は、教員養成制度の抜本改革を議論している中央教育審議会文科相の諮問機関)に提供される。

なぜこんな言い方しかできないのか。

「幼稚園・小中学校・高校の教員、保護者、教育学部などの学生ら計約4万3千人と、全国の教育委員会、教職課程がある864大学」と、これほど大規模なアンケートだととんでもなく高額な税金が使われたはずなのに、「保護者が我が子の通う学校の先生を意識して回答したのに対し、教委は地域の学校総体の評価をしたことにより、温度差が出たのではないか」――つまり、少なくとも保護者に関するアンケートは意味がなかったというとんでもなくお粗末な分析結果、それが中央教育審議会に出て行くというのはなんとも不思議なことです。

 実施者自身が無意味と判定するようなアンケートは事業仕分けか何かで、さっさと切り捨てていただきたい。

 普通に考えれば、毎日子どもを通して教員と接している保護者の方が、入学式や卒業式のときくらいしか学校に来ない教育委員よりはるかに教師を知っていると思うのですが、とにかく「現在の教員には問題がある」という結果が欲しい文科省としては認められない、ということなのでしょう。

 もっとも「『子どもへの愛情や責任感がとてもある』は保護者44%」というのは相当良い数字です。もしかしたら「とてもある」と(記事には出ていない)「ある」を足せば90%を越えるかもしれません(「ある」は「とてもある」よりずっと多いのが普通ですから)。

 ともあれ、教委や文科省に比べると私たち教員はけっこう自信をもっていて、保護者はものすごく高く評価してくれているということですから、この評価、素直に喜びましょう。

(それにしても、教委の評価(1)「子どもへの愛情や責任感がとてもある」18%、(2)「コミュニケーション能力がとてもある」3%、(3)「子どもを理解する力がとてもある」が4%と、ここまで信じていないのに、教員の総入れ替えとかいった思い切った施策を行わないのは、もう怠慢というほかはないでしょう)