台風9号

 台風9号が近づいています。雨はほしいのですが多すぎるのも困ります。被害がないといいですね。

ところで台風には名前があるのを知っていますか? 

 日本では相変わらずその年に発生した台風の順番で呼ばれますが、実は平成12年(2000年)から、アジアで発生する台風には台風委員会(日本ほか14カ国等が加盟)が提案した140の名前が順番につけられるようになっています。今回の9号はマカオの言葉で「マーロウ」(瑪瑙:めのう)といいますが、日本以外の国々ではこの台風委員会の名で呼ぶことが主流になりつつあります。

 台風は1年間におよそ15個ほど発生します。したがって140個の名前はすぐに尽きます。そうなったらまた1番に戻し、最初からやり直すのです。日本からは「テンビン」「ヤギ」など星座に関わる10個の名前が提案され、最近では今年の台風7号がコンパス(コンパス座)でした。

 台風はなぜ右カーブを描きながら北上するのかとか、なぜ左巻きなのかといったことを説明するのはかなり厄介です。

�@ まず「北上」ですが、北半球では南から北に向かう大きな大気の流れがあり、台風がそれに乗って移動する、というのが一番簡単な説明です。しかし実際にはもっと複雑な説明が必要なようです。

�A 北上が基本なのですがその際、一旦貿易風に乗って西進した台風はやがて偏西風に乗って東方向に進路を変えます。北上しながら西寄り、東寄りと方向を変えるので、全体としては右カーブしながら北上するように見えます。

�B 台風が左巻きなのはなぜか、というのはけっこう厄介です。

i)台風は巨大な低気圧ですので、周辺の空気は台風の中心に向かって一気に移動します。これが台風の風です。

ii)風は台風の中心で上昇し大きな円筒をつくります。これが台風の目です。

iii)やがて1万メートル上空付近で風は円筒を離れ、外向きに流れ始めます。

iv)この動きの最中に、風は右へ右へと曲げられます。これはコリオリの力と呼ばれる力によるもので、北半球ではすべてのものを右方向へ、南半球ではすべてのものを左に動かす働きをします。

v)風が右方向に上げられると台風の渦が左巻きになるのは図にしないとよく分かりません。下はそれを表したものですが分かるでしょうか。図1で中心に向かう風が図2のように右にずれながら円筒を駆け昇る(図の手前方向へ上がってくる)。その様子を上から見ると左巻きの渦になるというわけです。

 何となく分かってもらえたでしょうか。