ドラえもんはのび太を救えるか

 今日、9月3日はドラえもんの誕生日だそうです(2112年)。

 2112年のこの日、トーキョーマツシバロボット工場の量産ラインで製造されたネコ型ロボットのうち、二番目に製造されたのがドラえもん。製造中の事故によってネジが1本抜け、少し不器用なロボットとなっていました。

 そのためにロボット養成学校では特別クラスに編入しますが、そこで行われたロボットオーディションの際、幼児だったセワシが間違って購入ボタンを押し、野比家に来ることになります。先祖の野比のび太がたいへんな借金を残したため野比家は代々苦労したという経緯があり、ドラえもん野比家の窮状を救うために過去である20世紀に移住してのび太を鍛え直す、というストーリーがバックボーンになっています。

ドラえもん百科』では「特定意志薄弱児童監視指導員」の肩書きも持っているとあるそうです。

 ところが実際ののび太はただ者ではありませんでした。自らは努力しないで、ただいいこと楽なことが向こうからやってくるのを待っている、その点では右に出る者のないような子です。そこに何でも持っているドラえもんがやって来るわけですから、これ以上うまいタイミングはない。エピソードはつきません。

 ただしそんなところから、ドラえもんがいるからこそのび太は成長できない(実際に連載が始まった1969年以来40年以上たっても全く成長していない)、という見方も出てきます。

 実際にドラえもんも何回かのび太を見放しますが、そのたびに危う過ぎて結局助けに行くはめになります。しかしこれはしかたないのです。

 アメリカのように生まれて間もなく部屋とベビーサークルを与えられ、生まれながら「決められた以上の援助は受けられない」と仕込まれてきた子どもとは違います。日本の子どもは小さなころからふんだんに支援を受けるようにできています。ひとり立ちさせるには、じっくりと時間をかけるしかないのです。

 少し手を離してそれでできればよし。できなければ「しょうがないなあ、のび太くん」と言って道具を出すドラえもんのように、できるまで何度でも手を出すのが日本の親と教師のやり方なのです。

 ちなみに、いざという時に私がしめるネクタイ、いわゆる勝負ネクタイは娘からプレゼントされた「ドラちゃんネクタイ」です。