カイト・カフェ

毎朝、苦みのあるコーヒーを・・・

「人間の生活」~それでもサルから進化したことは良かったのか

 何のコマーシャルか分からないのですが、労働者に紛れ込んだ宇宙人が人間を観察しながら一言つぶやく、というシリーズがあります。その最新版に出てくるセリフが、次です。
「サルのままのんびり暮らしていた方が楽だったと思うのだが・・・・」

 類人猿の平均寿命は恐ろしく短く、縄文人弥生人の一生もかなり短いものでした。過酷な自然の中で生きていくというのはそれくらいストレスフルですから、生物としての人間は進化してよかったことには間違いありません。しかし社会生活という面から見ると、サルのままの方が良かったのかもしれないと思うこともしばしばです。

 例えば、縄文人は週に三日働けば一週間暮らせたと考えられています。狩猟採集生活ですから、何年分も蓄える必要はなかったのです。獣や魚は2〜3日分あれば十分で、それ以上だと食べられなくなります。

 夜も電気を点けて働く生活は産業革命以降のことです。それまでは夜の生産が灯りの燃費を上回ることはなかったからです。電灯の煌々と輝く下で仕事をしながらそんなこんなを考えていると、やはり「サルでなくて良かったね」と言える生活をしなくてはなと、思ったりもします。