カイト・カフェ

毎朝、苦みのあるコーヒーを・・・

「汝を如何せん」~この子をどうしようかと戸惑うとき

 最近のこと、清掃の時間にある男の子の運動着姿がなんとなく変で、何かなと思ってよく見たら、運動着の下のランニング・シャツが袈裟懸けになっていました。左腕はいいのですが、右腕を入れる際に首を入れるのと同じところに首といっしょに突っ込んでしまったのです。そんなことは、もしかしたら小学生にはありがちなのかもしれませんが、そのままでいられるというのは変です。この子の身体感覚はどうなっているのでしょう?

 そう思って校内を見てみると、片方だけ靴下を履いて走り回っている子、すぐに靴を脱いでしまう子、この寒いのに半そでで登校してくる子、いろいろいます。いつもシャツがズボンから飛び出ている子、何日でも汚れた服を着ている子、破れた服が平気な子。半分以上は親の責任としても、それに違和感を持たないその子の感覚というのも、棄てて置けない気がしました。

 昔、学んだ漢文の一節を思い出しました。
力天を抜き気は山を覆う。騅(すい)行かず。騅行かざるを如何せん。虞や虞や汝を如何せん

 親が悪いと言っても仕方がありません。いまさら親を変え、その更正した親に正しい教育をしてもらおうと思っても間に合いません。私たちがしなければならないことは本当にたくさんあります。