かなりうまくやっているはずなのに次から次へと入り込むインフルエンザ。思わず家で嘆いたら横合いで聞いていた息子が一言、
「それって、バイオ・テロじゃネ?」
確かにウチの学校ばかりがやられたり、一クラスばかりが繰り返し狙われる様子を見てると、本気で「テロじゃネ?」と言いたくもなります。
まあしかし、これだけ崖っぷちを走りながら結局一度も落ちないのですから、私たちも大したものです。
さて、私は子どものころ、将来、科学が発達すれば世界中の病気という病気はなくなるのものだと信じていました。病原体が次々と姿を変えるという可能性に、まったく気がつかなかったのです。しかしウィルスもまた生き物である以上、生きるために必死なのです。次々と宿り主を替えながら、自分の姿も変えながら何が何でも現世にしがみつこうとしているのです。
そう考えても別にウィルスが可愛くなるわけでもありませんが、何か不思議な感じがします。今回のウィルスは豚由来ですが、豚は誰からうつされたのでしょう? 人間と豚の付き合いの長さを考えると、今まで人間にうつされなかったのは、最近まで豚はインフルエンザ・ウィルスをもっていなかったと考えるのが妥当だと思うのですが、どうなのでしょう?
豚に聞いても教えてくれるはずもありませんが、テロとの戦いに疲れて、ふとそんなことを考えました。